可夢偉、フェラーリを訪問
“フェラーリ”で働く日本人の2人!
AFコルセのフェラーリ458-GT2で、フェラーリの一員としてのデビュー戦であるWEC開幕戦(14日/イギリス-シルバーストン)を待つ小林可夢偉が、フェラーリのお膝元を訪れ、フェラーリF1チームの浜島裕英エンジニアの案内で、施設を見物した。フェラーリの公式サイトが伝えたもの。
3月11日(月)に発表されたWEC参戦の情報に、スクーデリア・フェラーリのS.ドメニカリ代表との写真が掲載されたことに続いて、意味深な公式リリースに注目が集っている。
可夢偉は、スポーツ管理部門を始め、組み立てラインやエンジン組み立て工程を含むすべてを視察。エンツォ・フェラーリのオフィスやフィオラノのテストコースも見て回ったほか、フェラーリの歴代F1マシンが展示されるミュージアムを、学芸員のアントニオ・ギニの案内で巡り、フェラーリの歴史を吸収した。
可夢偉は浜島エンジニアの案内で、敷地内にあるレストラン”カバリーノ”でランチも楽しんだ。
また、この前日(4月3日)には、フェラーリのテストコースのフィオラノで、WEC用の458-GT2のテスト走行も行なったが、一連の”公式情報”の中で注目されるのは、可夢偉の扱われ方だ。可夢偉の服装は、WECに参戦するAFコルセのものではなく、スクーデリア・フェラーリ、つまりF1チームのもの。キャップも、F.アロンソやF.マッサがかぶっているものと同じである。
浜島エンジニアが案内役として写真に納まっている場所は、歴代フェラーリF1マシンの前である。フェラーリF1チームのドメニカリ代表との2ショットに続いての、フェラーリの”サービス”から、単にAFコルセのドライバーとしてだけでない”フェラーリの期待”が見え、少なくとも、マーケティングの役目も可夢偉に期待していることを伺わせる。
もちろん、それがF1シートに直結するわけではないが、ヨーロッパ、特にイタリアでは、”ファミリー”に入ることは極めて重要。一連の公式情報から、可夢偉がフェラーリ・ファミリーに可愛がられ、その一員になったことは間違いない事実である。
[STINGER]山口正己
可夢偉も見学した、フェラーリ創設者、エンツォ・フェラーリのオフィス。
Photo by Ferrari S.p.A