笹原右京、試練のコメント
フォーミュラ・ルノーALPS第2戦で辛酸を味わった右京から、コメントが届いた。
開幕戦からのインターバルでセッティングを煮詰め、自信を持って臨んだイモラの第2戦だったが、実際には高速コースでのセッティングが完璧でなく、予選でスピンしてクラッシュを喫し、37第出走の29番手という後方集団に埋もれてスタート。それでもレース1とレース2ともにオーバーテイクを繰り広げ、それぞれ21位、18位で完走した。
笹原右京は、後方集団からのスタートを余儀なくされたそのレースを以下のよう総括した。
「応援、支援してくださっている皆さまの期待に応えられずに申し訳ありません。自分自分も不甲斐なく思っています」
「イモラには自信を持って臨んだのですが、練習走行の段階からクルマの後ろが不安定でした。自分が思い描くクルマの動きとはまったく違っていて、攻めたらクラッシュしそうな感じした。チームのエンジニアと相談して、いろいろと調整を施したのですが、改善できないまま予選を迎えました」
「予選のアタックラップでは第1、第2 コーナーをうまく走れたのですが、続くコーナーでスピンしてバリアへ衝突してしまいました。幸いにもコースへは戻れたので、最低限のタイムだけは記録しようとその後も走り続けました。セッションの最後、赤旗が出た時点でこれ以上のタイムアップは無理と判断してクルマを降りました」
「開幕大会で課題だったスタートは上達したと思います。実際、決勝レース1 でも決勝レース2 でも、第1 コーナーまでに順位を上げました。しかし、決勝レース1では運悪く前方の衝突事故に巻き込まれ、バリアに接触したことでフロントウイングがガタガタになり、クルマの操縦性は酷く損なわれてしまいました」
「終盤には雨が降ってきてチャンスが来た! と思いましたが、残念ながら赤旗終了となってしまいました。決勝レース2でも、タイヤが十分に温まっていない序盤に、ペースの上がらないライバルを抜いて大きく順位を上げられましたが、周囲のペースも上がってくると、やはり調整不良のクルマではなかなか勝負に持ち込めません」
「この第2大会の成績にはもちろん不満ですが、多くのライバルを抜いて手応えを感じましたし、2レースとも最後まで走りきって豊富なデータを持ち帰れたことは収穫です」
「次はベルギーのスパフランコルシャンで開催されるユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0第3大会に挑戦します。まだコースを走った経験はありませんが、クルマが決まっていれば十分に戦える自信はあります。より高いレベルで自分の位置を確かめる良い機会になると前向きにとらえています。今後ともご支援、ご声援をよろしくお願い致します!」
また、井上隆智穂監督は、「予選でミスした経験を今後に活かしほしい。ミスの原因は、私がプレッシャーをかけ過ぎたからだとのチームの見立てですので反省しています」。とコメントしたが、17歳は、へこたれず、試練を明るく受け止めている。
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