スーパーGTで初勝利合戦!!
初勝利の雄叫びをあげる山本尚貴(右)とマコヴィッキー。童夢にとってもいまシーズン初勝利だった。
三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで、18日に決勝レースが行なわれたスーパーGTの真夏の祭典”ポッカサッポロ1000kmレース”で、GT500/GT300ともに初優勝が達成された。
GT500では、ホンダHSVに乗る山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキーが初の栄冠、GT300では、スバルBRZが、山野哲也/佐々木孝太/井口卓人のトリオでデビュー以来の初勝利を飾った。
30度を越す高温のコンディションでトラブルが続出。途中、発火するマシンも出てセフティカーが入るなど、両クラスとも1000kmという耐久レースらしい荒模様の展開となった。
GT500では、ポールポジションの柳田正孝/ロニー・クィンタレッリが2位に甘んじたものの、スタート前に柳田が、”去年はここでポイントリーダーになってチャンピオンを取ったので、今年もその展開を狙っています”と語った通り、ポイントリーダーとして終盤を迎えることになった。
優勝した山本尚貴は、「GTに参加して4年、チーム国光でも、童夢でも、みなさんに大変お世話になりました。泣くつもりはないけれど、すいません。本当にみなさんのお陰です」と男泣き。マコヴィッキーも「チームもタイヤもチームメイトも最高だった」と喜びのコメント。
鮮やかなスバル・ブルーがライバルをしたがってレースがスタート。圧倒的なスピードを見せたが、終盤のトラブルで起死回生のピットイン。一端は2位に後退したが、見事に挽回してBRZ初勝利が実現した。
GT300は、BRZがスタートから圧倒的なスピードを見せ、3周目に8秒、15周目に27秒も2位を突き放していたが、173周レースの終盤、破損したリヤディフューザーがタイヤに当たって万事休す。ピットインして修復する事態になった。これで谷口信輝がアンカーを務めるBMW-Z4がトップに立ったが、BRZの最終走者の佐々木孝太がスピードを取り戻し、谷口を交わしてトップでゴールした。谷口組のBMWZ4は、一時はトップに立つ素晴らしいレースを展開していたが、2位でゴール後、ストリクターの違反で失格となった。
BRZのエース山野哲也は、「デビューからBRZを作ってきましたが、やっと実を結んで嬉しいです」とコメント。佐々木孝太は、「終盤、神様はなんでこう意地悪なのかと思った」と、終盤のトラブルに苦笑いしながら喜びをかみしめ、今回、ロングディスタンスだったことで助っ人として参加した井口卓人は「初勝利の場面に立ち合えるとは思わなかったので、嬉しいです」と語った。
次のスーパーGTは、富士スピードウェイで9月8日に決勝レースが行なわれるFUJI GT300kmレース。残り3戦での、白熱のチャンピオン争いが予測される。
photo by HONDA / FUJI HEAVY INDUSTRIES Ltd
[STINGER]