韓国GP木曜記者会見
マッサは気になる来季の去就を、各ドライバーは全22戦が予定されている来年のカレンダーについてが語った。
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は、次の6名が参加。
ジュール・ビアンキ(マルーシア)
ポール・ディ・レスタ(Fインディア)
ロメイン・グロジャン(ロータス)
エステバン・グティエレス(ザウバー)
ルイス・ハミルトン(メルセデス)
フェリペ・マッサ(フェラーリ)
ビアンキは残留が決定したこと、マッサとディ・レスタは来年の契約状況、好調なハミルトンとグロジャンは現在の状況、グティエレスは来年開催される母国メキシコGPについてそれぞれ語った。
Q.ポール・ディ・レスタ、この5戦ほど難しい状態が続いています。それは不運のせいでしょうか?
ポール・ディ・レスタ(以下、ディ・レスタ):そう言えると思うけど、同時に残念な問題もいくつかあったんだ。だけど、重要なことはプッシュし続けてることだと思う。シンガポールはマシンにスピードがあったから、レースでは難しかった予選から間違いなくいい結果になりそうだったけど、そうならなかったんだ。上手く行けば、今週末に僕らはそれをキッチリまとめて、またチームのゴールでもあるポイントをゲットできるかもしれないね。
Q.チームは、あなたがイギリスGPからのタイヤ変更の影響を受けていることを示唆しましたが、同じ意見でしょうか?
ディ・レスタ:確かにタイヤ(の仕様変更)が助けになってないと思うけど、(イギリスGPを含めて6戦を消化した)現段階でもそのことを責められるかな? 僕らはシーズン前半の仕様のときみたいにタイヤを最適な状態に持っていけてないけど、チーム内の全員がタイヤを上手く扱えると思うし、それがタイヤのポテンシャルを引き出すカギなんだ。これまでの週末でそれができてなかったと思うけど、シンガポールで僕らは間違いなくほかの人たち以上に上手く(タイヤを)扱うことができたんだ。僕らに必要なのは、予選でのパフォーマンスを引き出すことで、それができればトラック上で以前いた場所に戻って、またいい週末をスタートさせられるはずだよ。そうなって欲しいね。
Q.ジュール、あなたは今朝、マルーシアとの契約を更新したと言うニュースを聞きました。ただ、来シーズンのシートはまだいくつか残っていますが、あなたはふたたびマルーシアを選びました。どんな気分でしょうか?
ジュール・ビアンキ(以下、ビアンキ):間違いなくすばらしい気分だよ。今年は声が掛かったのが(開幕戦の2週間ほど前と)かなり遅かったけど、来年の契約はすでに済ませたし、僕にとってはアメージングなことだよ。チームとのしごとに自信があるし、アットホームだから、マルーシアに留まれることにすごく満足してるんだ。だから来年はすばらしい1年になって欲しいし、彼らに感謝したいね。
Q.来年へ向けたポテンシャルをどう感じていますか? 特に、フェラーリ・エンジンについてです。それからあなた自身のポテンシャルですが、どう改善していくつもりでしょうか?
ビアンキ:確かに、F1での経験がだいぶ増えたから自信は増してるし、(シート獲得のタイミングから、今年は2日しか参加できなかった)冬のテストにもすべて参加できるからね。ルールが新しくなるし、僕らのエンジンはフェラーリになる。もちろんマシンにとってもチームにとってもすばらしいよ。何を期待できるかはまだ分からないけど、僕らは確かに改善できるはずだよ。
Q.エステバン、シンガポールでは自己最高の予選になりました。あのサーキットですべてが上手くまとめられたのでしょうか? あれはあなたにとってどれだけ重要なことだったのでしょうか?
エステバン・グティエレス(以下、グティエレス):予選をキッチリまとめてこれなかったから、あれはすごく重要だったよ。9か10番手でスタートするのは、16や17番手からスタートするのでは大きく違うからね。それに、前にいる、より強力なドライバーたちと戦うから、展望も大きく変わってくる。あれは堅実でいいステップで、すばらしい経験だったと思うし、これをシーズン末まで一貫してキープしていくのが楽しみだよ。
Q.来年のカレンダーにはメキシコGP(グティエレスの母国GP)があります。グランプリを開催することはあなたの国、それからあなたの国のモータースポーツにとってどれだけ重要でしょうか? また、サーキット自体についても教えてください。そこに行ったことがあるのではないでしょうか? グランプリを開催する準備は整っていますか?
グティエレス:そうならないといけないからね。彼らはいくつかの仕事をやらないといけない。開催のチャンスは近づいてるけど、まだ決定はしてないから彼らはハードワークをこなし続けてるし、興業主は開催に漕ぎ着ける方法を探してると確信してるよ。間違いなく、僕ら(メキシコ人)にとって特別なイベントになるね。
Q.フェリペ、フェラーリがあなたとの将来を発表してから4週間が経ちました。あなたのF1での将来について教えてもらえますか?
フェリペ・マッサ(以下、マッサ):まだだね。残りのレースに集中してるんだ。いくつかのチームと話してるけど、今はそれについて話すのに適切なタイミングではないからね。適切なタイミングは、どこ(のチーム)に行くか自分で分かったときだろうね。現時点では、いくつかのチャンスがあるってことが分かってる。話すのは、最適なタイミングまで待つべきだよ。
Q.最近はマシンとともに調子がよさそうです。今年は予選でチームメイトを破り、シンガポールではその5回目となりました。現在のフェラーリについてどう感じていますか?
マッサ:いい感触を感じてるよ。マシンの乗り心地もいいし、前回のレースはいくつかポイントもゲットできたしね。僕にもチームにも重要なことだよ。前回のレースみたいな状態を続けてポディウムにも乗れるように、これまで以上にいい結果を残すために集中するだけだよ。予選は同じように上手く行ってると思うけら、長く在籍して一緒に楽しいときを過ごしてきたフェラーリをいい形で去れるように、残りの6レースでいい結果を残すために全力を尽くすよ。
Q.ルイス、昨年のタイトなレースでは事故がありましたが、あなたは2010年の土砂降りの中おこなわれたレースを含め、このサーキットで何度か2位になっています。このサーキットの思い出、ここでのレースの印象はどうでしょう?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):ここでのレースのことはあまりよく覚えてないよ。予選で1度トップになって、それ以外はそこそこのレースだったことは覚えてるけど、まだここでは勝ったことがないからね。だから、まだここにはいい思い出って言えるほどのことはないよ。
Q.特にウェットのレースのことをよく覚えています。あなたはセーフティ・カーのうしろに着いて、何度も、何度も、何度も周回することになり”いい加減、レースさせてよ”と言っていましたね。
ハミルトン:ああ、それは覚えてるよ。でも、それは普通なことだよね。
Q.シルバーストン以来、あなたはチームメイトとは対照的に高ポイントを稼いでいます。その違いは、ドライビング・スタイルの違いからくるものでしょうか?
ハミルトン:ここ数戦は僕にとってそれほどいいレースじゃなかったよ。だけど、それ以前はそうだね、マシンの理解を深めて成長できたんだ。理解を深めて成長することが、パフォーマンスを最大限に引き出す方法だからね。チームとして成長するために、どうコミュニケーションしていくか、すべてのことに関して、いつもさらによくなるために取り組み続けてきたんだ。そういうわけで、今週末はさらに上手く行くことを願うよ。僕らは、前回のレースのあとですらまだ改善できるところ、特にコミュニケーションの部分に関してがまだ改善できるから絶えず変化してるし、上手く行けば、今週末はよりよい週末になるかも知れないね。
Q.ここはほかのサーキット以上に向いていると言うことでしょうか?
ハミルトン:そうじゃなくて、実際、今年のはどこでも強いことに驚いてるんだ。すごくありがたいし、今週末も力強いパフォーマンスを発揮できると思うよ。レッドブルに追いつけるかどうか見てみよう。ただ、僕のターゲットは、赤い人たち(フェラーリ)を捕らえることだよ。
Q.ロメイン、エリック・ブーリエ(チーム代表)はこのレースのプレビューで、あなたがしっかりとまめて非常によいパフォーマンスを発揮すると自信を持って述べていました。あなた自身、現在のパフォーマンスをどう思いますか?
ロメイン・グロジャン(以下、グロジャン):正直、かなりいいと思うよ! 上手く行かなかったモナコとちょっと苦戦したカナダを除いて、バーレーンからいい走りができてるからね。状況はよくなってきてて、(3位だった)ドイツでは最後に必要な要素がまとまって、だんだんいい状態になっていったんじゃないかな。シンガポールもいいレースだったね。マシンを通常の状態(のダウンフォース・レベル)に戻したら、マシンはまたトップ争いに加われたからうれしいし、上手く行けば、残り6戦で”本物”になるかもしれないね。
Q.シンガポールはただ好きなトラックだったのか、もしくは現在は自信をつけていると言うことでしょうか? 何か進展があったのでしょうか?
グロジャン:そうだね、あのトラックは好きでも嫌いでもないよ。ラップタイムもドライビング・スタイルもそんなに変わったわけじゃないんだ。できることはすべてやろうとして、マシンはもっといい状態になったんだ。僕らのシーズンスタートは、かなり出足が遅かったと思う。(シーズン前の)全テストと最初の3戦をやってこなかったみたいな状態だったし、そこから僕らはハードワークをこなしていったんだ。そう、最初は出遅れたけど、状況は改善して、少し苦戦したスパとモンツァのあとのシンガポールでは(ダウンフォース特性が戻ったことで)ウイングの角度を戻したし、残りのシーズンはもっと上手く行きそうだよ。あとはそれを続けていくってことだね。
Q.フェリペ、あなたの将来についての質問の続きですが、あなたは来年、競争力のあるチームでF1に残るチャンスがあるかどうかについて、どれくらい楽観的でいられる状態なのでしょうか? まだF1に残りたいと思いますか?
マッサ:そうだね、いい答えを見つけていい決断をくだせるだろうから、僕は楽観的だよ。僕は考えを変える気はないんだ。闘える可能性を与えてくれるマシンが欲しいし、闘えないマシンに乗る気はないよ。そういうマシンには興味はないからね。
Q.みなさんに質問です。まず、このトラックをどう評価しますか? 次に、来年のカレンダーが22戦になることについて意見を聞かせてください。
グロジャン:ここはソウルから遠すぎだね。
マッサ:すごくいいトラックだと思うし、ここを走るのは好きだよ。カレンダーについては、僕らドライバーだけじゃなくてチームにとっても大変だから、もう少しよく考えれば、もっといいカレンダーになったと思うね。
ハミルトン:このトラックは大好きだよ。彼ら(興行主は)いい仕事をしたと思う。走るにはいいね。ロメインが言ったように大きな街からは遠いから、十分なほど観客が集まらないんだ。今日、着いたばかりでだけど、美しい天気、景色に囲まれて、すごく静かな場所だよ。カレンダーに関しては、レースをするのが大好きだから、増えれば増えただけこなすけど、フェリペが言ったように、チームには辛いね。(レース数の増加で)1年が長くなってきてるし、僕らはすでに1月にテストをすることになってるし、ファクトリーのみんなや僕ら遠征組みがゆっくり休める時間があんまりないからね。
マッサ:問題は、日本のレースが(この位置に)あることじゃないかな。そのあとすぐ別のレースに直行しないから、ヨーロッパに戻ってからここ(次のレース会場)に戻ってくるわけだからね。たくさんのレースをこなすことはできるし、そこは問題じゃない。ただ、もっと上手くやる必要があるよ。
Q.エステバン、最初の印象は?
グティエレス:そうだね、面白そうなトラックだし、ここを走るのは初めてで、いくつかの映像をチェックしたんだけど、すごく面白そうなトラックだよ。
ビアンキ:去年、フォース・インディアでフリー走行1を走ったんだ。いいトラックだし楽しかったけど、レースではどうなるか静観しないとね。
ディ・レスタ:最終セクターは流れがいいし、みんなと同じように、走るにいいトラックだと思うよ。それから、第1セクターは仕掛けるにも守るにもいいチャンスがあるね。カレンダーついては、新しい国、新しいトラックに行くこと、たくさんの人々にF1を体験してもらえるのはすばらしいことだからすごくいいことだよ。ルイスと同じように、僕には走ることが重要で、どんなにレースの数が増えようと、参加していきたいね。
Q.ポール、来年のフォース・インディアとの契約はまとまっていますか? ヴィジェイ(・マリヤ/チーム代表)は例年のように、決定を遅らせると言っています。
ディ・レスタ:チームの方針として、現段階で契約について話し合わないことになってるから、(契約について聞きたければ)プレスオフィスに行って彼らに話を聞く必要があるよ。
Photo by
Sahara Force India(集合写真、ディ・レスタ)
LAT Photographic(グロジャン)
FOTO
STUDIO COLOMBO(マッサ)
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team(ハミルトン)
HOCH
ZWEI(グティエレス、ビアンキ)
Sahara Force India(集合写真、ディ・レスタ)
LAT Photographic(グロジャン)
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STUDIO COLOMBO(マッサ)
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team(ハミルトン)
HOCH
ZWEI(グティエレス、ビアンキ)
【翻訳:STINGER】