F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

F1のシーズンオフ合同テストは、1月下旬のスペインのヘレス･サーキットで始まり、先週、今回と同じバーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキットに続いて三度目。4日間のこのテストを最後に、3月16日決勝の開幕戦オーストラリアGPを迎える。

そろそろタイムが出揃い始めたかもしれないが、本日も、周回数をベースに状況を見ておく。

1. ボッタス＋ウィリアムズ 1:36.184 /128周

2. ペレス＋フォースインディア 1:35.290  /105周

3. マグヌッセン＋マクラーレン 1:37.825 / 109周

4. ロズベルグ＋メルセデス 1:36.624 / 89周

5. スーティル＋ザウバー 1:37.700 / 89周

6. クビアト＋トロロッソ 1:39.242 / 56周

7. ライコネン＋フェラーリ1:36.432 / 54周

8. チルトン＋マルシア 1:38.610 / 44周

9. リカルド＋レッドブル1:37.908 / 39周

10. マルドナルド＋ロータス 1:40.599 / 31周

11. 可夢偉＋ケータハム 1:42.285 / 19周

ウィリアムズのバルテリ･ボッタスが、128周をクリアーし、本日も最多ラップに君臨した。セルジオ･ペレス（フォース･インディア）、ケヴィン･マグヌッセン（マクラーレン）、ニコ･ロズベルグ（メルセデスAMG）のメルセデス･エンジン勢全4チームでトップ5のうち4台を占めた。

こちらも順調。”新入り”のケヴィン･マグヌッセンが、109周を消化して、午後にはレース･ディスタンスも走って見せ、チームは、ピットの制限スピードのテストまでこなす余裕を見せた。

セルジオ･ペレスがステアリングを握り、メルセデス･エンジンは、インド･チームでも炸裂。105周を稼いで、最速ラップを記録した。とはいえ、タイムは、1分35秒台。このタイムを去年のバーレーンGPと比べると、フリー走行1で1分34秒後半（マッサ＋フェラーリ）、レースでのファステスト･ラップが、1分36秒後半（フェッテル＋レッドブル）だったこと、規則が絞られてダウンフォースが落ち、タイヤが固くなったことを考えると、悪い数字ではなさそうだ。

本日の担当は、新加入のダニエル･リカルドだったが、相変わらず走れない。本日も、39周しかできなかった。タイムも1分37秒台と、まるでディフェンディング･チャンピオンらしくない。レッドブルの問題は、かなり深刻そうだ。開幕戦のメルボルンまで、走れる時間は、あと3日しかない。

深刻といえば、小林可夢偉が担当した今日のケータハムは、午前中は電気系統のトラブルでプログラムを終了。ランチタイム返上で修復に当たったが、午後には懸案のエンジンがグズって、プログラムを消化できなかった。

タイム的にも、可夢偉がこれまで語っていた”速くない”状況から抜け出せないまま、最後尾の1分42秒台に沈んだ。しかし、可夢偉は腐らず、「ルノーがトラブル解消にどれだけエネルギーを注いでいるか知っているし、明日はマーカス（･エリクソン）が、彼が前回のテストでは98周を走っているし、みんなハードワークで頑張っている」と前向きにコメントした。

小林可夢偉は、明日、ステアリングをマーカス･エリクソンに託し、1日置きにシートに座る予定。

［STINGER］山口正己