子犬のように可愛いマッサ、そして可夢偉は最高だった! — ホットライン rd.13 イタリアGP 2/2
◆子犬のように可愛いマッサ、そして可夢偉は最高だった!
羽端:ところで、どうなんでしょうね、「特殊なモンツァ」だからウイリアムズがよかった……という話なのか。
STG:まずは全体の流れとしてウィリアムズはいいですよね。そこに持ってきて、最高速が速い、という利点がモンツァでは有利だった。ただし、
羽端:ただし?
STG:モンツァは、”速度の高い低速コース”ですからね。
羽端:あ、いつだったか可夢偉が言ってましたね。長いストレートがあるから平均スピードは高くなるけれど、シケインがあるから、平均速度をそのまま鵜呑みにできない。”高速のモンツァ”とはいえないんだ、と。
STG:もちろん、パラボリカのような曲がり込んだ高速コーナーもあるけれど、ウィングはできる限り空気抵抗が少ない仕様にして、ストレート・スピードを稼いだ方がラップタイムはよくなる。
羽端:どうなんでしょう、ウイリアムズのこの速さが、たとえば鈴鹿ではどうなのか?
STG:スパでも悪くなかったので、鈴鹿でもいいと思います。でも、モンツァほど”最高速”の恩恵はないから、どうかな、という気もしますけど。でも、いま、とにもかくにもウィリアムズに頑張ってほしいですね、全体の流れとしても。
羽端:確かに。それとフェラーリにもね。
STG:ホントに。
羽端:まあモンツァでは、これでフェラーリが速ければ、イタリアはもっと盛り上がったんでしょうけど(笑)
STG:しかし、直線が長くてパワーがモノを言うコースなので、メルセデス・エンジン勢、ウィリアムズもそうだけれど、有利だったのはたしかなようで。だからフェラーリは、奇跡を起こせなかった。
羽端:うーん、そうか。
STG:鈴鹿は、フェラーリ向き、というよりアロンソ向きかも。それに、ライコネンも、スパからなにかをつかんだようだし。
羽端:可夢偉はね、もう最高だったと思いますよ!
STG:与えられたマシンとしては、これ以上は無理、という内容だったですね。マシン的には、確実にマルーシアの方が上のようだし。
羽端:こんなレースで褒めてもね、当人は逆に不満かもしれないけど(笑)
STG:いや、ある意味、満足しているんじゃないかな。特に、モンツァでは重要な高速からの強いブレーキングで、リヤが不安定という、ナントモ怖い状況のクルマを御して、予選でもキッチリ決めたし、そのままマルーシアの前でゴールしているし。さらにモンツァは2年ぶりですから。
羽端:お、去年、走ってないか。苦しいシーズンであることは想像できるので、その中で、どういうパフォーマンスをするか。
STG:ですね。メルセデスとは言わないけれど、ウィリアムズかレッドブルに乗せてみたい。マクラーレンでもいいけど(笑)
羽端:そういう意味では、イタリアGPは”200パーセント”だったのではないでしょうか!
STG:ですよね。でも、これだけいい走りをしても、まだ、今後が見えない、という。
羽端:もう、ケータハムはね、私は諦めました(笑)
STG:遅いチームのクセにね!
羽端:あと、もっと心配してることがあって……。来年、ホンダが出て行っても、あのソサエティに、どのくらいチームが「残ってる」のか?
STG:そこが問題ですね。ホンダF1プロジェクトの責任者である新井康久さんが、FIAのインタビューで、”メルセデスには負けない自信がある。来年は勝ちたい”みたいなコメントをしちゃっているのが心配です。
羽端:あ、それはさらに心配ですね(笑)。まあ、それはともかく、世に、永遠なるものはないので。また、かつてとは違う姿にモディファイすることで、その時代を生き抜く……ということもあるので。
STG:下手に”いい”とか言うと、またぞろ規則を変えられちゃったりするので、ナントモですけけど。
羽端:来年のことはともかく……(笑)。ルイスかニコか。もう少し、楽しみましょ!
STG:ですね! しかし、来年のこともきになるからなぁ(笑)
【西湘-西八王子】
Photos by
Caterham F1 Team / LAT Photographic (可夢偉)
Williams F1 / LAT Photographic (マッサ)
McLaren Mercedes (MP4-4)