シーズン開幕! 先に見えるのは希望、それとも? — オーストラリアGP木曜記者会見
2015年シーズンがついに開幕。それぞれが新シーズンにかける想いを語った。
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は、次の6名が参加。
バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
ケヴィン・マグヌッセン(マクラーレン)
ダニエル・リカルド(レッドブル)
マックス・フェルスタッペン(トロロッソ)
セバスチャン・フェッテル(フェラーリ)
ボッタスは昨年躍進したチームのこれから、ハミルトンは3度目のタイトル制覇への思い、マグヌッセンは思うようにテストを進められなかったマクラーレン・ホンダのこれから、リカルドは復調の兆しが見えるチームのこれから、フェルスタッペンは自身のデビューとマシンの感触、フェッテルはフェラーリへの想いをそれぞれ語った。
Q.ディフェンディング・チャンピオンから始めましょう。ルイス、もしも今年もタイトル防衛に成功すれば、3回目のワールドチャンピオンということになります。それはずっとあなたのキャリアのゴールでしたか? そう言っても差し支えないでしょうか?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):僕はアイルトン(・セナ)がしてきたように、ずっとそうしてきたかったからね。アイルトンは僕の大好きなドライバーだったし、子供のときはずっと彼のようになりたいと思ってたよ。
Q.ここでは2008年に勝っています。その年に最初のタイトルを獲得しました。ただ、あなたはそれ以来、ここでは何度かポールには着いているものの、勝っていません。シーズン前半をしばらくリードしていた昨年とは対照的に、現在の立ち位置からスタートすることはどれくらい重要なことか話してもらえますか?
ハミルトン:変わらないよ。いつだろうと、これといって特別な違いはないよ。もちろん、ここでいいカタチでスタートしたいし、去年もそうしたかったけど、まだ先はかなり長いし、1年のスタートが一番重要ってワケじゃないよ。
Q.ダニエル、昨年はここでほろ苦いレース※を経験しましたが、そこからはドライバーとして大きく成長しています。今年のオーストラリアGPへ向けた心境はいかがでしょうか
※レッドブル移籍後初レースの母国GPで燃料流量センサーが違反となり、2位が取り消された。
ダニエル・リカルド(以下、リカルド):ワクワクしてるよ、間違いなくね。とにかくシーズンをスタートさせるだけだよ。確かに、僕ら全員にとってクリスマスや休暇を取るのはすごくうれしいことだけど、それからテストが始まって、またその”味”を味わっちゃったら、とにかくまだレースをしたくなるんだ。ホームのオーストラリアに戻って来られたのは間違いなくすごくうれしいし、そう、新しいシーズンが始まるからね。去年はかなり自信も付いたし、上手くトラックに繰り出して、いいレースができるように備えるよ。
Q.冬のテストの状況に基づくと、少なくとも、あなたたち、フェラーリ、ウィリアムズのあいだではいい戦いが繰り広げられそうです。チームの中から見るとどう感じ、どれだけ自信がありますか?
リカルド:そうだね、そのグループはかなり接戦になりそうに見えるね。トラックで何が起こるかはまぁ見てみるとして、メルセデスは今年も少しぺースがよさそうだよ。ただ、ポディウムの一番低い位置を賭けた戦いは、あなたが言ったように僕ら、フェラーリ、ウィリアムズのあいだでかなり接戦になりそうだし、そこにいくつかのチームも加わることになる。今週末は同じ条件でみんなトラックを走るわけだし、エキサイティングになりそうだよ。自分たちの立ち位置がどこだと思うかって質問は何度も聞かれたけど、テストではすべてがハッキリするわけじゃないからね。そこでハッキリしたことと言えば、メルセ(デス)が速いってことで、そのうしろはかなり接戦だってことだろうね。
— ありがとうございました。
Q.セバスチャン、あなたはフェラーリで生産的なテストをしてきましたね。シーズンに向けたチーム内の空気はどんなものでしょうか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):全体的な雰囲気はすごくポジティブだよ。冬のあいだにたくさんの変化があったけど、みんなハードワークをこなしてきたし、僕らはチームとして間違いなく改善できたと思ってる。だから、マシンをトラックで走らせるとき、特に土曜日になれば、ライバルたちの走りを見て、僕らとライバルたちのポジションがどうなのかハッキリする。最後にあなたはもうすこし分かってるはずだよ。冬はいつもすべてを理解するのがトリッキーだってね。
Q.あなたはフェラーリ・ドライバーとしての経験を楽しんでいるようですね。あなたはチームの歴史についてどれだけ考え、また、それが(フェラーリでの)経験にどう影響しましたか?
フェッテル:そうだね、チームにはたくさんの歴史があるし、僕にとってはフェラーリでレースできるっていうのは間違いなく名誉なことだよ。現在の状況にすごく満足してるし、マシンに乗るのが待ちきれない
よ。ついにチームとのレースがスタートするけど、同時に僕らは高い目標を掲げてるし、フェラーリがトップに返り咲くためには、僕らはハードワークをこなしていかないといけないよ。
よ。ついにチームとのレースがスタートするけど、同時に僕らは高い目標を掲げてるし、フェラーリがトップに返り咲くためには、僕らはハードワークをこなしていかないといけないよ。
Q.バルテリ、あなたの番です。あなたがポディウムに何度も上がったことで、昨年はウィリアムズは2003年以来のチームの最高のポジションに着くことができました。あなたとチームはそこからどうなっていくと思いますか?
バルテリ・ボッタス(以下、ボッタス):去年はいいシーズンだったね。去年はそれまでよりも大きく改善できた。僕らはそれを続けて行きたいし、いい方向に進み続けてるよ。僕らはそれができると強く感じてるし、間違いなく正しいやり方で上手く改善してきたから、去年の僕らと同じぐらいのポジションでフィニッシュして、新しいシーズンをスタートさせたいね。それが僕がやろうとしてることで、この先改善していく上で、いいシーズンのスタート・ポジションだと思うよ。
Q.昨シーズン末は勝つことができませんでしたが、冬のテストでのマシンの感触から、今年はいくつかの点でメルセデスと闘っていけると言えそうですか?
ボッタス:まだはじまったばかりだし、テストからは勢力図を正確に読み取るのは難しいけど、僕らが分かってることは、みんなも知ってるように現時点ではメルセデスが今も一歩前に出てるってことだけど、シーズンは長いし、違うタイプのトラックでも闘っていくから、チャンスがあるかどうかは決してわからないよ。だから、僕はプッシュし続けるし、それで何が起こるか見てみよう。上手く行くことを願うよ。
Q.ケヴィン、あなたの番です。去年、あなたはここでポディウムに上がりましたが、今年はフェルナンド・アロンソの代役を務めるという役割のために準備する時間があまりありませんでした。(このような状況で)どのように準備を進めてきましたか?
ケヴィン・マグヌッセン(以下、マグヌッセン):思っていたほど走り込めなかったけど、すべてが機能していれば、1日に最大150周できてただろうね。僕は40周ほど走って、それは全部燃料が少ない状態だったかな。少なくとも、それだけ走れたことには満足してるよ。僕はまだ燃料をたくさん積んだ状態で走ってないから、どんな感触なのか楽しみだよ。ただ、僕はこれまでにレースでマシンを走らせてきたし、状況がまったく違うってワケじゃない。違うマシンだけど、そこは問題なさそうだよ。
Q.マクラーレンとホンダは、テストであまりたくさん走行距離を稼げていないことは明らかです。シーズン序盤はどうなると予想していますか?
マグヌッセン:僕らは信頼性の面、長くマシンを走らせることにかなりてこずってた。ただ、これはマクラーレンの新しいスタートだし、(軌道に乗せるまでには)時間がかかるものだからね。ただ、チームの選んだ方向性は正しいと思うし、将来は明るいと思ってる。それでも時間はかかるけど、上手くやれるはずだよ。
—ありがとうございました。
Q.最後はマックス・フェルスタッペン、ようこそ。F1最年少の17歳です。準備はできていますか?
マックス・フェルスタッペン(以下、フェルスタッペン):そう願うよ! どうなるか見てみよう。
Q.あなたはテストでかなり走り込んでいて、トロロッソのレースぺースもかなりよさそうです。マシンを走らせてみて、感触はどうでしょうか?
フェルスタッペン:そうだね。去年は3回金曜フリー走行に参加したんだけど、そのときと比べて、マシンは本当に上手く改善できてるし、特にロングランがよくなってる。そこはすごく励みになるね。マシンの感触はすごくいいし、たくさん走り込むことができたしね。それにはすごく満足してるし、おかげでシッカリ自信を持ってレースに挑めるよ。
【翻訳:STINGER】
Photos by
Getty Images/Red Bull Content Pool(集合写真、リカルド、ボッタス、マグヌッセン)
SCUDERIA Toro Rosso / Getty Images(フェルスタッペン)
Ferrari S.p.A / FERRARI MEDIA(フェッテル)
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team(ハミルトン)