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アロンソ、「僕は13歳のころに戻ってない」 — FIA木曜記者会見 質疑応答

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「僕らのマシンは、現時点で一番安全なマシンになったと思う」と語るアロンソ。

木曜日恒例のドライバー記者会見に続いておこなわれた質疑応答。引き続き6名のドライバーが出席したが、質問はやはり今週末から今シーズンがスタートするフェルナンド・アロンソに集中した。

アロンソは質疑応答で、事故の状況や当時何が起こっていたか、会見の朝におこなわれたマレーシアGPに参戦できるか判断するためにおこなわれた最終審査などについて語った。

※会見に続いて6名のドライバーが出席しましたが、アロンソへの質問のみを抜粋、掲載します。

Q.フェルナンド、アクシデントのあと、事故の記憶を思い出すのにどれくらいかかりましたか? 先週、(マクラーレンの)ファクトリーでわかったことはなんでしょう? また、マシンにはもう問題はないと思っていますか?
フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):すべてが大体普通の脳しんとうと変わらなかったよ。僕は脳しんとうを起こして病院へ行った。僕はいいコンディションで病院へ向かえたんだ。2時から6時までとか、思い出せない時間もあったけど、もう一度言うけど、すべては通常の手順で、ヘリコプターで運ばれて、病院でいくつかテストをしたんだ。すべてが普通のことだった。僕は1995年当時の僕に戻って目覚めたわけじゃないし、目覚めてイタリア語で会話してたわけでもない。そういったうわさされてるようなことは何もなかったよ。
※1995年のアロンソは当時13歳。一部で13歳の状態に戻って目覚めたと報じられていた。

僕は事故を覚えてるし、そのあとの日々についてもすべて覚えてる。チームとは確かに(今回の件について)密に取り組んできたし、FIA(国際自動車連盟)ともそうで、彼らはいつでも協力的だったよ。それから、三者すべてが密に連絡も取り合ってきた。データにはっきりしてない部分があって、原因は(完全には)特定できてない。ただ、確かにターン3でステアリングの問題はあったよ。そこでステアリングが右方向にロックして、壁に向かって行った。最後の瞬間はブレーキをかけて、シフトを5速から3速にダウンシフトしたんだけど、残念ながらデータにはいくつか読み取れてない部分があるんだ。

それから、マシンはその手のデータ収集に重点を置いてなかったから、このレースからはいくつかセンサーを追加して、ステアリング・ラックやほかのいくつかのパーツにもいくらか変更をほどこしたよ。そこが肝心なことだからね。先週はファクトリーでシミュレーターを使って、今回のレースから使う新しいセンサーとか新しいパーツにについて説明を受けたよ。

Q.フェルナンド、あの経験のあと、仕事に対して恐怖を感じたり気を使うようになりましたか?

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アロンソ:いや、まったく。結局のところ、僕らはモータースポーツが危険であることは分かってる。時には衝撃的な大きなアクシデントが起こることもわかってるし、マシンが完全に壊れてしまっても無事なときもあれば、低速でコーナーや何かにクラッシュしても、進入角度次第、ぶつかり方次第で多かれ少なかれ怪我をする。普通に生活していても、それは同じことだよ。極端な生活をしていても何も起こらないこともあれば、道を歩いてるだけで大きな問題に遭遇することもある。だから、これまで以上に気を使うなんてことはないし、とにかく、まったくもって普通のことだよ。

僕はオーストラリアに行く準備ができてると思ってたけど、ドクターのアドバイスは理解してたし、あの時はまだ(復帰には)早すぎたんだと思う。だからもう1戦待つ必要があったんだ。だけど、ここにいられることがうれしいし、チームを手助けできることがうれしいよ。現時点で僕らは確かにちょっとてこずってるし、冬(のテスト)も開幕戦もすごく難しい状況だった。チームのパフォーマンスがあまりよくない状況をテレビで観るのは辛かったよ。だから、僕とジェンソン(・バトン)とでマクラーレンとホンダを助けるためにここに来たし、可能な限り早くこの状態をリカバーしようとしてるんだ。

Q.フェルナンド、あなたの記憶からすると、事故はドライバーによるミスではなく、チームが説明したように風によるものだったのでしょうか?

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アロンソ:いや、まったくもって違うよ。あなたが当時の映像を確認したかどうかはわからないけど、ハリケーンでもあのスピードでマシンを動かすことは無理だよ。それに、何か問題があったり医学的な問題があったとすれば、そこで力を失ってアウト側に進んでいくはずで、イン側には決して進んでいかないんだ。F1のマシンはステアリングに関してまだ努力する必要があるね。だから、それはひとつの要素に過ぎないよ。

正直、事故があったのは(母国の)スペインだったから反響も大きくて、あの日のことにすごく注目が集まったし、チームの最初の発表か最初の記者会見はあの早い段階で僕のマネージャーとかすべてのスタッフからとにかく情報を集めたから、いくつか推測の部分もあったんだ。風とか、たぶんそのほかの可能性とかに関してね。それがちょっとした混乱を引き起こしたのは確かだけど、僕がすべてを思い出すまで3日も4日も何も発表しないわけにもいかなかったし、3日も4日も何もなければもっと状況は悪化していただろうしね。だから、彼らは風っていう見解を発表したけど、それはあまり(事態を沈静化する)役にには立たなかったみたいだけね。

Q.フェルナンド、今朝の審査のあいだに何がおこなわれたのかを正確に教えていただけますか?
アロンソ:今日は僕らが先月やったように普通のプロセスを踏んだんだ。さっきも言ったように、
僕が先月やってきたことはすべて完全に普通の手順で、脳しんとう、リハビリ、チェック、追加のチェック、危険な活動を再開するのにあと2〜3週間待つっていうアドバイスはすべて通常の処置で、今朝もまた頭に外傷を負ったあとにやる通常の手順でFIAの衝撃テストをやって、それから反応テストといくつかのテストをマレーシアGPのドクターたちと一緒やったんだ。すべてはスムースに進んだし、Goサインが出たから、すごくポジティブな瞬間だったよ。

Q.フェルナンド、どうして心配せずにいられるのでしょうか? あなたが話してくれたように、ステアリングがロックし、そしてイン側の壁に向かって進んで行ったワケですよね。あなたはステアリングと闘っているワケで、それはマシンに問題があることになりますし、あなたは今週末、問題の原因が分からないそのマシンに乗ることになります。なぜ心配せずにいられるのでしょうか?
アロンソ:僕はチームを完全に信頼してるからね。彼らはこの1ヶ月でマシンのすべてのパーツをチェックしたし、シミュレーションもしっかりやって何度もテストを繰り返して、疑いがあるすべてのパーツを変更してくれたから、彼らすべての研究のおかげで、僕らのマシンは今は一番安全なマシンになってると思う。それに、僕はこの1ヶ月で史上もっともメディカル・チェックを受けたドライバーだから、僕らは大丈夫だよ。チームも僕もね。

【翻訳:STINGER】
Photo by 
SCUDERIA Toro Rosso / Getty Images(会見写真)
McLaren Honda/LAT Photographic(その他)
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