自信あふれるハミルトン–モナコGP予選後会見
初のモナコGPでのポールポジョンを決めた後の会見で、ハミルトンの表情は、とても冷静で自信に満ち溢れていた。これに対して、明らかに落胆した表情に見えたニコ。
天気次第という側面もあるけれど、今回もこのふたりのレースとなることは間違いなさそうだ。
—-セバスチャン、天気予報について話してくれましたが、明日はウエットレースの方がよいですか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):そうだね。ウェットになったら、たくさんのチャンスがあるだろうね。また、リスクも高くなるね。チャンスもあるだろうけど、接触のリスクもある。
でも、最終的には天気は神様まかせだよ。僕たちがどうできるわけでもないから、うまくやるしかないよね。時に、すごくエキサイティングなことになるかもしれないし、明日を見てみようよ。
いずれにせよ、僕たちはレースで良いクルマを持っているからね。だれもロングランをできてないけど、ここでのクルマのフィーリングは良いから、明日はメルセデスの2人にプレッシャーをかけらると思うよ。
—-今日のパフォーマンスは、バルセロナでみせたものですか? 最初の4戦に戻りましたか?
フェッテル:こことバルセロナは比べられないと思うよ。まったく違うトラックだからね。今日は、かなり涼しかったね。もうすこし気温が高ければ、僕たちはもう少し近づくことができたと思うよ。今日、僕たちはすこし離されちゃったけど、明日はもう少し近づけると思うよ。
—-ルイス、ついにポールポジションを獲りました。あなたはアイルトン・セナのファンですよね。これまでどうしてポールポジションを逃していたのでしょうか? ここでのポールは、あなたのキャリアで重要なマイルストーン(ポイント)になりますか?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):マイルストーンとは思っていないけど、僕にとっては重要な日だよね。なぜなら、僕が言ってきたように、2007年はよくなかったし、2008年もよくなかった。だいたい毎年うまくいかなかったよ。
ここ数年、すくなくとも一度か二度は、ポールが獲れるクルマを持ってたけどできなかったんだ。アイルトンのここでの偉業に近づくにはまだまだ長い道のりがあるね。でも、たぶん、このポールポジションがモンテカルロでのファースト・ステップになるね。3、4年前からここに住んでるから、さらにスペシャルだよね。毎日、このトラックをドライブするのはとても素晴らしい日々だよ。
—-ルイス、ここはモナコです。ファンは、ドライバー、時には映画スターやアスリートにとても近づけます。モナコでファンがとても近づけることに関してどう感じていますか?
ハミルトン:ここは多分、僕にとって最高のトラックだよ。ドライブするだけでなく、ファンが近づけることもね。多くのレースをしてるけど、グランドスタンドはトラックサイドから100メートルは離れているからね。
観客は双眼鏡をつかってクルマを見なければならないけど、近くいられる時はとてもエキサイティングだよね。ルノー・ワールドシリーズをラスカスのバリアの脇に立って、クルマが近づいてくるのを観ていたんだ。どうレースすべきか、どう観るべきかってね。ここは来るのも観るのも最高の場所だね。
—-ニコ、まず最初の問題はルイスの後ろでスタートすることですね。ふたつ目は、2セットの左フロントタイヤをロックさせてしまいました。レースで問題になりますか?
ニコ・ロズベルグ(以下、ロスベルグ):最初の問題、ルイスの後ろでスタートすることはあなたの言うとおりだね。
2つ目は問題ないよ。なぜなら、レースはワンストップだから、ロックさせてしまったタイヤは使わないよ。柔らかい方のタイヤでスタートして、ワンストップして、硬い方のタイヤに換えるから、フラットスポットを作ってしまったタイヤは使わないよ。それで、Q2でタイムを出したタイヤセットでレースをスタートするからね。この点はいいね。
—-Q2の最後にサンデボーテでしたミスは、Q3に精神的な影響をあたえましたか?
ニコ:そうだね、予選の中盤としては理想的ではなかった。でも、最終的には、Q3での2回のアタックには影響は与えてないよ。
【翻訳:Masataka Hoshi】
Photo by MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team