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無線よりも本能を頼れ! — ベルギーGP木曜記者会見

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木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は、次の6名が参加。

フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
ダニール・クビアト(レッドブル)
キミ・ライコネン(フェラーリ)
ウィル・スティーブンス(マノー)
マックス・フェルスタッペン(トロロッソ)
※アロンソ、ハミルトン、ライコネン、フェルスタッペンのコメントのみを抜粋して掲載しています。

アロンソは導入される無線でのやり取りの制限と5位入賞したハンガリーのレースのパフォーマンス、ハミルトンはチームとライバルの状況、ライコネンはチームの現状とチームメイトのセバスチャン・フェッテルとの関係、フェルスタッペンは無線の制限とスパの嫌いな部分についてそれぞれ語った。

Q.キミ、まずあなたからはじめましょう。スパは長年にわたり、あなたにとって”やさしい”場所です。4勝を挙げています。あなたは昨日、フェラーリとの2016年の契約を発表しました。現在のチームの改善具合と、今のあなたのパフォーマンス・レベルから、望むことはなんでしょう?

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キミ・ライコネン(以下、ライコネン):これまでとまったく同じだよ。可能な限り上手くやりたいし、上手くいけば来年はチャンピオンシップ(争いに)チャレンジできるかもしれない。来年は今年よりもいいマシンを用意できると確信してるよ。チームは間違いなくよくまとまって上手く仕事を進めてるし、感触もすごくいい。僕はここに留まってることに間違いなく満足してるよ。ただ、僕らはシーズン後半戦を上手くやるためにトライして、持っているものを最大限に活かして、それから来年に備えて行かないといけないね。

Q.セバスチャン(・フェッテル)が休み前のハンガリーで勝ったあと、彼があなたに応援の言葉を送っていました。その応援は何を意味していますか?
ライコネン:彼が上手くやってることは知ってるし、僕らはすごくいい関係を築いてる。それはナイスだね。あなたの言ってる意味がよく分からないんだけど、て言うのは、僕は最近のそういうたぐいのものを読んでないからね。ただ、彼が上手くやったとき、もしくは僕が上手くやったときは、お互いそう伝え合ってる。僕らはチームを尊重したすごくいいフィーリングを感じてる。彼からそういう話を聞くのはいつでもうれしいね。僕らはレースでお互いを倒そうとしてるけど、これまでどおり友達のままだよ。チームとして一緒に綿密に働く上で、それも僕らにとってすごくいいことだよ。

Q.ありがとうございます。ではルイス、あなたの番です。ここでは2度ポールに着き、勝っています。ハンガリーでのパフォーマンスは予想を下回ったと話していましたが、それでもチャンピオンシップのリードを伸ばしました。そういった事柄から、今年はあなたの天下である思いますか?

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ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):まったくもって、まったくもってそうは思わないよ。チームの努力があるからだね。チームがどれだけ懸命に取り組んでくれてるか、僕らの改善具合を見てると、今年は僕らの年になるってことを信じられるように勇気付けてくれるよ。とにかくしっかりやっていかないと勝てないからね。

Q.セバスチャン・フェッテルは現時点であなたのたった42ポイントうしろにいます。シーズン後半に向けて、彼らの猛威になにか懸念していますか? また、予選でのあなたの優位性は、自信を持たせてくれますか?
ハミルトン:当然、僕らはここに勝ちに来てるし、トップに確実に留まるために集中してるけど、ほかのチームたちがハードにプッシュしてきてることは完全に把握してるし、フェラーリはかなりよそうだね。だから僕らはどのレースでもライバルたちに対して優勢だとは思ってない。自分たちで何とかしないといけないことはわかってるし、彼ら以上にハードワークをこなしていくために取り組んでるよ。

Q.ありがとうございます。フェルナンド、あなたの番です。驚くことに、あなたはF1ではスパでの勝利を挙げていません。ほかのたくさんのカテゴリーでは勝っていますが、F1ではまだです。素晴らしかったハンガリーのことを振り返ってみましょう。あなたは5位で、マクラーレンは2台ともポイント・フィニッシュを決めました。あの結果はチームの改善具合を正しく反映しているのでしょうか、それともチャンスをつかんだことによるものでしょうか?

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フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):そうだね、半々だと思うよ。両方の面が少しずつあるね。ハンガリーではよりパフォーマンスを発揮できたんだ。サーキットのレイアウトが僕らのマシンの特性の助けになったし、その次にハンガリーでは何台かリタイアしたり、いくつかインシデントが出たのはラッキーだった。そういった要素がポジションをいくつか上げる助けになったと思う。レース中、12か13台のマシンにペナルティやらメカニカル的な不具合といった問題が起きたから、それらは間違いなく助けになったと思ってるよ。

Q.現在、あなたは長いF1キャリアの中で、テクニカルな状況、ルールといった面で様々なシチュエーションを経験しています。このスパからスタートする新しいルールがドライバーにとってどんな影響があるかを話していただけますか?
アロンソ:そこまで変わらないと思ってるよ。大きなな変更ではなさそうだよ。それについていろいろ話されてることは知ってるけど、来年かそれ以降になるともっと状況
は変わってきそうだね。今回、ここで規制されるのはドライバーとチームによる無線の内容に関するものだけど、僕が思うには、少なくとも僕のチームでは、フォーメーション・ラップ中、無線で特定のことや戦略についてやりとりをしたりしないから、そこまで影響はないだろうね。

Q.来年、エンジニアたちは無線を通してドライバーたちを”コーチ”できなくなります。タイヤのデグラデーション(性能劣化)や、燃料のセーブといった類の内容ですね。ベテランドライバーのフェルナンドとルーキーのマックスにお聞きしたいのですが、現在よりもドライバーの手に多くがゆだねられることを歓迎しますか、もしくは使えるツールやデータが多い方とどちらがあなたのドライビングを最大限に活かせると思いますか?
アロンソ:大きく変わるとは思わないよ。今はタイヤとか燃料とかそれ以外のものに関して無線で情報を貰うけど、レース中にコクピットの中で何が起こっているか、特定の問題に対して何が最適な解決方法なのかを完璧に把握できてるから、もらえる情報が減ったとしても、本能とマシンの挙動から読み取るよ。今は無線に頼ってるから、たしかにいくつかのことにはもう少し注意が必要だけど、大きな変更でもないし、たぶん歓迎かな。そういった変更はすべてコクピットでやらないといけないことが少し増えて、もう少しフィーリングが重要になってくるね。

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マックス・フェルスタッペン(以下、フェルスタッペン):僕にとって、そんなに変わるとは思わないよ。ドライバーはいつも本能で走ってる。タイヤの性能が落ちてきたと感じたら、エンジニアに何か教えてもらう必要はないからね。小さいときからそういうことはすでに学んできてるものだと思うし、そうだね、正直、無線でのやり取りが減ることは気にならないよ。

Q.たくさんのドライバーがオーバーテイクのチャンスがある伝説的なコーナーがあるスパを愛しています。すべてのドライバーに質問です。スパの嫌いなところはどこでしょう?ここの最多勝利記録保持者のキミからお願いします。
ライコネン:変えたいところ?最終シケインを以前(2006年)の状態に戻してほしいね。当時はバスストップって呼ばれてたと思うけど、今のより良かったよ。とにかく前の方がよかったし、そうあるべき形をしてた。1箇所か変わった今、新しい部分はあの場所に合ってないように感じてる。いいコーナーだったと思うし、もう少しスピードもあったんだ。縁石にももっと乗ってね。たぶん、そこまで大きくは変わってはいないと思うけど、最初のコーナーがちょっとだけね。

ハミルトン:同じ意見だけど、僕は当時の仕様を走ったことがなくてね。見たことがあるのと、ゲームで走ったことがあるだけだから。ただ、ゲームだと間違いなくもっと楽しかったし、ホンモノはもっとよかったんじゃないかな。

Q.ここはあなたのお気に入りのトラックのひとつですか?
ハミルトン:いや。

Q.ほかにご意見はありませんか?
フェルスタッペン:スズメバチがすごく多いね。嫌いなんだ。唯一イヤなことはそれだけだね。トラックは素晴らしいと思うよ。


【翻訳:STINGER】
Photos by 
SCUDERIA Toro Rosso / Getty Images/Red Bull Content Pool(集合写真、アロンソ、フェルスタッペン)
Ferrari S.p.A / FERRARI MEDIA(ライコネン)
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team(ハミルトン)
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F1 最新レースデータ

F1 ポイント・ランキング

F1ドライバーズ・ポイント
1位マックス・フェルスタッペン491ポイント"
2位セルジオ・ペレス240ポイント
3位ルイス・ハミルトン220ポイント
F1 コンストラクターズ・ポイント
1位レッドブル・レーシング860ポイント
2位メルセデス409ポイント
3位フェラーリ406ポイント

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