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ロン・デニスがキレた?! ホンダにご注進。

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ワールドチャンピオンのアロンソをもってしても、モンツァのコースではなんともならなかった。

F1GPの中心地であるイギリスの新聞『MAIL ONLINE』が、ホンダの”戦況”を報告した。NYタイムスを抜いて、世界で最も人気のあるといわれているニュースサイトである。

ホンダF1レーシングの新井康久代表について報じたその記事のタイトルには、”sacking”という言葉が使われている。日本的に言うと、”クビ”。引退とか、交替とか、そんな生易しい言葉ではない。ホンダのパワーユニットを搭載するマクラーレン・チームのロン・デニス代表が、堪忍袋の緒が切れて、本田技研工業株式会社の八郷隆弘社長に、交替を示唆する書簡を送ったとも書かれている。

先週の日曜日に決勝が行なわれたイタリアGPの予選後に、新井康久代表は、予選16番手と17番手という不甲斐ない戦績に対して、イギリス人を中心とするメディアの攻撃を受けた。二人のワールドチャンピオンを擁したチームでありながら、遅さにシビレを切らしたメディアが詰め寄ったのだ。彼らの行動は、ロン・デニスからの情報に後押しされたかもしれなかった。

イタリアGPのモンツァは、高速コーナーもあるにはあるが、スパ-フランコルシャンや鈴鹿のようにテクニカルではなく、大雑把にくくってしまうと、長い直線と低速のシケインをつないだ、コーナリング性能よりパワーで決まる、ある種、単調なレイアウトだ。そこで重要なのは、パワーと、ブレーキング時の安定性である。

パワーとブレーキの安定性であるなら、回生システムを使うパワーユニットのポテンシャルがそのままタイムに直結する。つまり、パワーユニットの力が試される。

その予選で、ホンダのパワーユニットを使うフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンは、16番手と17番手だった。トロロッソのマックス・フェルスタッペンがほとんど走れていなかったから、マクラーレン・ホンダより遅かったの極貧チームのマノーだけだったのだ。

さらにレースでは、アロンソはリタイアし、ノントラブルで完走したバトンの後ろでチェッカーを受けたのは、これまたマノーの2台だけ。二人のワールドチャンピオンが乗ってこの位置である。仮に、マノーとマクラーレンがドライバーを入れ換えたら、どうなるかわからない。ホンダのパワーユニットは、初めて本格的に実力を試されたのだ。

日本GPを前にした次のシンガポールGPは、アロンソが、モナコ、ハンガリーと共に、”シーズン中でチャンスが見いだせる”と言うコースである。スパ-フランコルシャンやモンツァのように、パワー・サーキットではないことから、少しだけ成績が期待できる。

しかし、その次に控える日本GPの鈴鹿は、モンツァやスパ-フランコルシャンほどではないにしろ、パワーがタイムに大きく影響するサーキットだ。現状から、ホームコースのそこで、マクラーレン・ホンダは苦戦を免れることはできそうもない。

いまから、ホンダ得意の”鈴鹿スペシャル”は到底間に合わない。そもそも、鈴鹿スペシャルが功を奏したことはない。

今後、本田技研工業株式会社は、この動きにどう対応するのだろうか。戦々恐々としながら、動向を見守りたい。

Photo by Honda Racing/LAT Photographic【STINGER】
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