アロンソの中国GP出場認証への穿った観方
フェルナンド・アロンソが中国GPへの出場が心配されている。
いうまでもなくオーストラリアGPでのアクシデントで受けた肋骨や肺周辺が”完治していない可能性”がかすかに残っているという懸念があるためだ。
バーレーンGPに続いてF1GP第3戦中国GPの初日金曜日10時(日本時間11時)から始まる1時間半のフリー走行1を走った後に再診断をして、問題なければそこで初めて『参戦許可』が出るという。
さて、フリー走行1の後にアロンソは、心拍数や、血液検査やCTスキャンが行なわれると想像できるが、こうした情報から、ふたつのことが考えられる。
ひとつは、F1のドライビングがいかに身体に負担をかけるか、ということ。ブレーキングGが4Gを越えるということなどもあるが、恐れるべきは、”セカンドインパクト”だ。新たなアクシデントで身体に衝撃がかかった場合、快復していない状態だと、健常時より大きなダメージを受ける可能性がある。だから大事をとって走らせない、という視点。
そしてもうひとつ、穿った観方ができなくもない。バーレーンGPでも、既報の通り『フェルナンド・アロンソ欠場』が、最大のニュースだった。世間は”変化”が気になる。
そもそもモーターレーシングの最大の魅力の原点が『不確定要素』であることを考えると、まずはアロンソが無事にフリー走行2以降もレースを続けることを祈りつつ、F1GPという、スポーツであり興行でもあるイベントの成り行きに注目して、話題作りだったことを祈りたい。
[STINGER]山口正己
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