フェラーリが来た?!–2016F1GP第3戦初日トピックス
木曜日のタイヤ交換の練習も、確実だったフェラーリ。
上海サーキットで、4月15日にF1GP第3戦 中国GPのスケジュールが始まった。
初日の最初の話題は、フリー走行2でフェラーリが1-2のタイムを記録したことだ。
フェラーリは、トップタイムのキミ・ライコネンが35周、2番手のセバスチャン・フェッテルが33周を刻んだ。これは、それぞれ36周と33周を消化したパスカル・ウェーレインとリオ・ハリアントのマノーに次ぐ二番手。フリー走行2がフェラーリの後ろの3番手と4番手だったメルセデスの、ニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンを上回る数値だ。
単に周回を重ねればいいということはないが、距離を稼いだということは、トラブルがなかったという証でもある。フェラーリは間違いなく今週末の注目チームになるはずだ。
同じことが、11番手と12番手に付けたマクラーレン・ホンダにも言えた。フェルナンド・アロンソは、フリー走行1の後に、オーストラリアGPの決勝レースのアクシデントで受けた怪我の回復状況の再検査を受けた上で正式に続行を許可されるという心配な事態も起きていたが、フリー走行2で31周を走破、チームメイトのジェンソン・バトンも28周をこなした。
マクラーレン・ホンダの問題は、タイヤがうまく使えていないこと。二人のドライバーも、そしてホンダF1チームの長谷川祐介F1プロジェクト総責任も、ピレリから指定されたタイヤの内圧の数値が昨年より低いことが問題になっているとコメントした。
タイヤの内圧が上がると、タイヤが波うつスタンディングウェーブ現象や、極端な例としてはホイールから外れるトラブルは起きにくくなる。しかし、チームとしては、できる限り空気圧を下げて、接地面を増やしたい。
とはいえ、指定は指定であり、それを破るわけにはいかず、予選に向けてのその調整が、マクラーレン・ホンダに限らず、多くのチームの課題となっている。
そして、気になるのは天気予報が雨を報じていること。
長谷川祐介F1プロジェクト総責任は、「二人のドライバーは経験豊富なので雨でもうまくやってくれると思う」とコメント。パワー的にも、「雨の方がありがたい」とも。ただし、決勝レースが行なわれる日曜日はドライ路面が予測されている。
今シーズンは、まだまだ勢力図が確定していない混沌とした状況のままだ。
[STINGER]山口正己
photo by [STINGER]