F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

「このトラックが大好きだよ。F1のカレンダーにはストリート･サーキットが増えてきてると言っても、モナコだけは世界中のどれとも違ってる。より強いトラクション、高ダウンフォース、ステアリングの角度、より柔軟なサスペンションと、ものすごく独特なセットアップが求められるんだ。それに、ここを走ったときの感覚は、ドライバーとして経験できるもののなかでも最高クラスのものだよ」。

「高速サーキットではないけど、エキサイティングじゃないってワケじゃない。壁は手を伸ばせば触れるほどすごく近いし、どのラップも最大限に活かすために100％完全に集中する必要があるんだ。さもなければ深刻な結果を招くことになる。ひとつの小さなミスで大きなツケを支払うことになるからこそ、それがここを素晴らしいドライバーズ･トラックにしてるんだ。本当に腕が試されるし、僕らが毎年戻ってくるのが楽しみなレースの一つだよ」。

「モナコの雰囲気は完全に独特だね。僕にとってシルバーストン（イギリス）に次いですっかりホームレースになったし、何年経っても裏庭のまわりを走るなんてシュールに感じるけど、グランプリがある週末になると町はまったく違う雰囲気になるんだ。長い歴史があるにもかかわらず、その魅力、興奮、美しい景観は衰えないし、いつもなにか予想もつかない展開を作り出してくれるよ」。

「ここまでの数戦はツキに見放されてきたから、バルセロナで2ポイントをゲットしてホームに戻ってこられるのは僕側のガレージ（のみんな）にとっては間違いなくポジティブなことだよ。モナコはこれまでとはまったく違う闘いになるけど、すべての要素をまとめることができれば、僕らのマシンが持つ強みをスペインよりももう少し発揮できるハズだし、あそこで僕らに何ができるのかを確かめるのが楽しみだよ。いろんな要素が絡み合うからラクではないけど、先週（バルセロナで）やったテスト･プログラムは上手く行ったワケだから、そこでの経験をモナコの木曜日のフリー走行でしっかり活かしたいね」。