F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は次の6名が参加。

ヨーロッパGP大使のアロンソはこのグランプリの見所、カナダでポディウムに上がったボッタスはこれからのウィリアムズの状況、フルケンベルグは昨年優勝して同じく今週末開催のル･マン24時間耐久レース、サインツは仲のいい同郷の先輩アロンソとのランキング争い、フェッテルはモナコとカナダで投入されたウルトラソフトや新しいトラックに慣れるまで何周必要かについて答えた。

フェルナンド･アロンソ（以下、アロンソ）：そう、いくつかのことが変わったよ。サーキットはキッチリ準備が整ったし、ガレージ、ピットレーン、グランドスタンド、それから気候だね！ 3月はかなり寒かったし、サーキットを歩くのにジャケットを2着必要だったのを覚えてるよ。今はかなり暑いし、風もあるからレースにも違いが出てくるだろうね。ただ、彼ら（主催者）はファンタスティックな仕事をしてくれたと思うよ。すべて準備が整ってるしね。それからファンはF1に夢中になってるし、日曜日のレースに対する熱意もかなり強いから、いいショーをするための下地は整ってるよ。

アロンソ：いくつかの部分は実際にマシンに乗って走って確かめる必要があるね。（実際に走るのは）毎回歩いてみたのとは違うし、シミュレーターとも違うから、とにかく見てみよう。ターン8、9、10はアップヒルのせまいセクションで、そこを走ってどれだけマシンを限界で攻められるか確かめるのはかなり楽しそうだね。このサーキットのユニークなテーマはたぶんストレートのスピードで、（速度が）かなり高いだろうし、ストリート･サーキットとしてはそれだけの速度が出せるっていうのはかなりユニークだね。全開で行けるターン16からターン1までがながーいストレートふうで、その中に普通のストレートの19〜20があるからチェックする必要があるね。とにかくスゴく面白そうだし、いくつかのチームにとっては（サーキット特性が）痛手になるかもしれない。ストレートの長さに関しては、たぶん僕たちにはそうなるだろうね。3月に来たときはちょっと減速するために修正が必要だったけど、そういうものだし、どうなるか見てみよう。

バルテリ･ボッタス（以下、ボッタス）：モントリオールは僕らのマシンにとって有利なトラックだってことは確かだけど、これからもいいレースができる場所はたくさんあるよ。僕らにとってそんなに悪いことじゃないと思うし、まだやれる手ごたえはあるよ。マシンの開発を続ければポディウムをかけた闘いができると思うし、それがチームとしての僕らのゴールだよ。

セバスチャン･フェッテル（以下、フェッテル）：厳密には湖だね。海じゃなくて。ここでレースをすることになるってことを知る何年か前に、何かで世界最大の湖だって読んだよ。だからカモメにビビる必要はないね。ここにもいるみたいだけど、マシンの前にフンを落としてこないことを願うよ。

フェッテル：確かにアップグレードの助けもあったね。カナダに持ち込んだすべてだと思う。ターボのアップデートについてはいろいろ話が出てるね。その甲斐があったからそれはよかったよ。ただ、僕はクリーンな週末を送れたことが大きいと思う。そこまでの週末はちょっとまとまりがなかったし、特に予選はマシンが持つぺースをちゃんと発揮できてなかったしね。（カナダでの）土曜日は強かった。予選はいるべき位置に着けたと思うし、日曜日もトラブルフリーなレースができたから。スピードがあったからルイス（･ハミルトン）にもしっかりプレッシャーをかけられたし。もし土曜日が上手く行けば引き続きターゲットを狙っていけるし、そうなれば日曜日もラクに上手やれるだろうしね。ここは完全に初めてのトラックだけど、とにかくスゴくエキサイティングになりそう
だから、とにかく楽しみだよ。

フェッテル：そうだね、僕にとってはそうだったよ。それに去年もあそこではかなり速さがあったと思う。たぶんサーキットの特性が僕らに合ってたって言うのは正しいと思うけど、正直、僕らはどこにでも強くなる必要があるから、そうだね、それまでの週末は完全にクリーンだったとは言えないね。

カルロス･サインツ（以下、サインツ）：たぶん僕かな（笑）。 わからないよ。タイトになりそう。ホンダはアップグレードを継続して持ち込んでるし、マクラーレンも改善し続けてるし、今年の終わりに彼らがどの位置にいるのかは分からないからね。ただ、僕はベストを尽くし続けるよ。僕たちは今は互角かな。ポイントも同じだしね。ここから今シーズンが終わるまでいいバトルができるんじゃないかな。

アロンソ：まぁ見てみよう。今年カルロスが前にいて、来年、僕がタイトルをかけて闘えるなら満足だよ。9位や10位とかその辺でフィニッシュしても喜びは大きくはないよ。シーズンの最後は間違いなく僕がカルロスの前にいるよ！ 僕は今年、第2戦を欠場してる、それで（ポイントが）互角の状態だからね（笑）

ボッタス：そうだね、予選までは細かい要素をすべて積み重ねてキッチリ限界まで攻めることはできないかな。普通は予選でその週末のベストラップが出るからね。ただ、今は素早く限界に近いところまで近づけると思うよ。シミュレーターとかいろいろあるし、フリー走行1で大体把握できるし、1回目の走行、2回目の走行を済ませればもう（自身の）最速ラップにだいぶ近いところまで行ける。そこまで長くかからないよ。

ニコ･フルケンベルグ（以下、フルケンベルグ）：わからないよ。たぶん10周もすればトラックの”コツ”を大体おさえられるよ。そこから改善させていく。削れるところをあちこちで探して行ってね。トラックも同じように（路面が）改善していくからね。そうなるともっとラバーがノッていくからより速く走れる。もし具体的な数字で言うなら10周かな。それでかなりいレベルに仕上がるよ。

アロンソ：2周！

フェッテル：僕は1周半で（笑）

アロンソ：じゃ1周（笑）

フルケンベルグ：ここでまだ走ってないから答えるのは難しいけど、個人的には柔らかいコンパウンドで走るのはいつも楽しいよ。単純に、よりグリップが利くし、特に予選の（タイムを計測する）1周だとね。もちろん楽しいよ。ウルトラソフトはモナコとモントリオールでしっかり機能してたと思うよ。

ボッタス：付け加えることは特にないかな。もちろんグリップが増すのはナイスだけど、同時に消耗も激しいからね。答えるのは難しいよ。

フェッテル：そうだね、僕はよく機能してたと思うし、グリップ（レベル）も高かったよ。前回のグランプリでの主な問題は、僕らが予想してた以上に寒かったことだろうね。モナコでレースしたときはウェットでたった20℃しかなかった。カナダでレースしたときもかなり寒かったから、もっと暖かければより機能してくれたと思う。それがああなった理由だと思うよ。ここは暑くなるだろうし、ウェットにもならないだろうけど、開催1年目ってこともあるからここでは今回が最初のレースだし、トラックやタイヤにどれだけ負荷がかかるかまだ未知数だから、（ウルトラソフトが選ばれなかった）今回の選択は理解できるんじゃないかな。確かにドライバーとしては速く走れる一番柔らかいタイヤを使いたいし、もっと楽しくなるだろうから使えないのは残念だけど、今回のタイヤでも十分だと思うよ。

リオ･ハリアント：大体80周かな。

フルケンベルグ：（親指と人差し指で輪を作って見せる=0周）

サインツ：えーと、80だか100周ぐらいかな。かなり長いトラックだからそんなにたくさんじゃないね。

ボッタス：正確な数字は覚えてないけど、レースの周回数ともう少し多く走ってるかな。

アロンソ：まったくやってないからゼロだね。

フェッテル：今日（歩いて）1周してシミュレーターで50〜100周のあいだをこなしたと思うけど覚えてないよ。たぶん70周ぐらいってところかな。

フルケンベルグ：お気に入りのチームがあるかどうか？ もちろん僕はポルシェを応援するよ。（自身も初参戦して優勝した）去年の仲間たちだしね。僕はここでかなり忙しくなるだろうけど、可能な限り生で見るつもりだよ。

アロンソ：そうだね、僕もまったく同じだよ（笑）