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ホットライン 2016 round12 / ドイツGP–レッドブルとマクラーレン・ホンダの進化に期待!!

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ロズベルグがスタートで出遅れた瞬間にレースの大勢は決まった。しかし、その後の展開は、見所満載だった。レッドブルがメルセデスに詰め寄り、マクラーレン・ホンダは、ネクストステップの位置にきたことを思わせた。

クルマ好きのエディター・羽端恭一さんとSTINGER編集長が、夏休み前の締めくくりのドイツGPを振り返る。


◆ニコ・ロズベルク、スタートでホイールスピン

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羽端恭一(以下、羽端):えーと、またまたニコ・ロズベルクが・・・・という話は、今回は私はしません(笑)。
STINGER編集長(以下、STG):いや、今回こそすべきでは?(笑)。

羽端:そうですか(笑)。何か、特定のドライバーにだけワルクチを言っているみたいで。そういう意図はないんですけどね。
STG:でも、スタートの失敗は誰にでもあることなので仕方ないとして、マックス・フェルスタッペンのレッドブルを追い越すときのあの姿勢は、どうなのかな、と。

羽端:だから、ペナルティになりましたよね。スタートですけど、ルイス・ハミルトンは、今シーズン、若干のミスが続いた後で(スタートを)もっとビシッとできるように訓練したと、どこかで語ってました。強者というポジションは、隠れた努力によって維持されていたんですね。さすがだと思いましたが。
STG:ですね。しかし、今回は、ルイスがよかったというより、タイヤを空転させてしまったニコのスタートが悪かったと思います。

羽端:でも、スタート時のあの”異変”で、レースが途端に「眠く」なってしまったことは確かですね。実際私の場合は、途中ちょっと寝ちゃったし(笑)。
STG:ロズベルグが前だと”逆転”が期待できますけど、反対ではそれが起きそうにない、ということで、眠くなりますね(笑)。 

羽端:同感です。
STG:しかし、終盤は面白かった。

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羽端:ルイスは万全でしたね。相手が(いまの)レッドブルやフェラーリであるなら、レースは十分に「コントロール」できる。そういう自信とともに、レースしていたように見えました。
STG:レッドブルとフェラーリというより、ニコに対して、おっしゃるとおりでしたね。しかし、マックス・フェルスタッペンを追い越したときのライン取りに対して与えられたペナルティに、ニコは不満だったようで、無線で文句を言ってましたけど。

羽端:いや、あれはペナルティものだと思いますよ。アメリカGPの時の1コーナーで、ルイスがニコを”追い出した”時とは違うし。
STG:“行き場がなくなった”という状況は似ているけれど、オーストリアGPのルイスとの時もそうだったけれど、力づくで押し出した、というのではなくて、行き場をなくしてマックスのレッドブルがコースをはみ出しちゃった、という──。

羽端 ええ。故意に、行き場をなくさせるというか。ニコの場合、インにノーズを入れたら、これで一応、先行したとは言えるんですけど、その後ですよね、問題は。みんなと同じようにコーナリングを開始せずに、一人だけ、ステアリングを切らない。そして、外側のライバルが仕方なく曲がり始め、さらには、ぶつかるのを待ってる。そのように見える。
STG:なんだかバトルではなくて、あからさまに邪魔をした、という見え方はスマートじゃなかったと思います。

羽端:そうです。アメリカで、ルイスがイン側、ニコが外側で絡みましたけど、あれはルイスも曲がろうとしている、ニコも曲がろうとしている、そういう二人、あるいはドライバー全員がそういう動きをしている中で、たまたま、ルイスが立ち上がりで外側にちょっとハラんだ(アンダーステア)こともあって、外側にいたクルマ、ニコですけど、それとの接触が起きた。そのように見えます。もしくは、ルイスが巧みに、そのように「見せてる」(笑)。
STG:これは微妙なことろだけれど、スマートかどうか、みたいな。しかし、だからといってなんでもペナルティを与えればいいってわけでもないですけどね。

羽端:レーシング・インシデントかどうかって、やっぱりスチュワードはよく見てるなと思いました。
STG:もちろん、見ているに違いないけれど、大きな力でなにかを押さえ込もうということが当然の形になるのはちょっとな、と。


◆旧ホッケンハイム・コースの音響効果

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羽端:そうそう、いまのホッケンハイムって、昔の”あのホッケンハイム”とはまったく違うんですよね? 
STG:別物ですね。近代F1サーキットの名工ヘルマン・ティルケさんが改修して、森の中の長いストレートがなくなって、いわゆるネズミみたいにチョコチョコと曲がりくねったミッキーマウス・サーキットになりました。

羽端:二輪時代の高橋国光選手が初めてGPレースで勝ったのが、たしかホッケンハイムで?
STG:1961年の日本人初勝利ですね。世界の舞台で、甲高いホンダ・ミュージックと”クニミツ”を響かせた。

羽端:その時代、まだ二輪はもちろん知りませんが、一度だけですけど、F1マシンがホッケンハイムを走るのを聴いたことがあります。こんな音になるのかって驚いた。ほとんど森の中のコンサート・ホールみたいでしたね。
STG:その音が響く森の中の長いストレートは、改修で姿を消しちゃったわけ
で。

羽端:改修後のホッケンハイムは、どっちかというと、いわゆるパワー・サーキットになっている? 
STG:いや、逆ですけど、改修後も全開率が極めて高いようですね。全開でエンジンをブン回している時間が長い。そういう意味ではパワーサーキットと言ってもいいんですかね。

羽端:なるほど。全開率の問題でしたか。
STG:でも、コース図を見た感じは、ハンガリーGPのオンガロリンクみたいなミッキーマウスかと思ってましたけどね。パワーユニットへの依存度が大きいようですね。

羽端:そうだとすると、今回のレッドブルは、タグ・ホイヤー・ユニットってルノー・エンジンですけど、それで「よくやった」ということになりませんか? 
STG:ですね。でも、かなりコーナリングも重要そうですけどね。

羽端:ははあ。
STG:マクラーレン・ホンダもよくがんばったな、と。

羽端:何というか、素朴なファン目線では「一強」状態は、あまりおもしろくないというところがあるので。
STG:同感です。でも、やっぱり強い者が強いというのは、F1に限らないことですけどね。


◆レッドブルがフェラーリよりも上位に! 

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羽端:ただ、「一強」はしょうがないんだ・・・・ということにしちゃえば、それ以外のバトルとしては、このドイツ・グランプリはすごく興味深かった。
STG:メルセデスを追うのがフェラーリとレッドブル、だったはずが、今回はレッドブルが速くてフェラーリがすっかり鳴りを潜めたというか。

羽端:そうです。フリー走行から速くって、決勝でもフェラーリより上位だという立場を明確に主張してました。
STG:結果として、シリーズポイントの2位が逆転して、メルセデス-レッドブル、フェラーリになりました。

羽端:逆にいうと、フェラーリどうした?・・・・なんですけどね。
STG:レッドブルが速かった、ってことで。

羽端:ウーム。
STG:レッドブルがもうちょっとメルセデスに近づいて、フェラーリがレッドブルと一緒に攻め込む、ような。ついでにその直後にマクラーレン・ホンダ(笑)。

羽端:フフフ(笑)。
STG:まだまだマクラーレン・ホンダは時間が必要と思いますが、ここ数戦は、明るい未来が見え始めていますね。


◆マクラーレン・ホンダ、その「四番目」のポジションは?

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羽端:フリー走行といえば、たとえば金曜日の段階で、メルセデス×2、レッドブル×2、フェラーリ×2ときれいに二台ずつ6台が並んで──。そして、そのすぐ下の7〜8位がマクラーレン・ホンダで。
STG:それがハンガリーGPでした。今回は、初日からウィリアムズとフォースインディアが(その位置に)来てました。

羽端:一週間後の連戦なのに、なかなか、うまく行きませんね(笑)。
STG:ハンガリーのように、トップ3の次がマクラーレン・ホンダ、というのが、次のマクラーレン・ホンダのテーマであるわけですが、今回、マクラーレン・ホンダは、トップ4から”セカンドグループ集団”に埋もれていました。

羽端:これは、先ほど出たホッケンハイムのサーキット特性、全開率の高さとか、そういうのも関連してますかね?
STG:それも多少はあるでしょう。ただ、そうは簡単にトップ3のすぐ下という位置になれるわけではないですね。何せF1は日進月歩の世界で、マクラーレン・ホンダか進化する間に、ほかも伸びているわけで。そのレベルが極めて高くて速いですからね。

羽端:そんなに簡単な世界ではない、と(苦笑)。そうであったにも関わらず、ジェンソン・バトンを決勝で8位に”押し込んだ”ことの方を、評価すべきかも、ですね。
STG:「四番目のチーム」の座をめぐって、いま、いくつかのチームによって、激しい戦いが続いている。

羽端:その中に、マクラーレン・ホンダもいる。去年は、その争いにも入れなかった?
STG:着実に、前には進んでますが。でも、何度も言いますけど、甘い世界ではないので。そして、最初は「無」から始まるので進化のグラフも急角度で上がっていくけれど、上位に行くほどその角度が小さくなる。上にいけば行くほど難易度が高くなる、ってことですかね。

羽端:長谷川さんは、ホンダには夏休みはないんだという意味のことをコメントしてませんでしたっけ? もちろんこれは、パワーユニット関連についてだけのことなんでしょうけど。
STG:F1の夏休みというのは、例えばメールのやりとりも禁止されます。当然、研究所やガレージは閉鎖状態。

羽端:なるほどね。
STG:しかし、頭の中で考えることだけはできますけど(笑)。

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羽端:ははは。そして、夏休みの直前、7月の4戦は、すべてハミルトンが勝った! 
STG:あ、確かに。ここで、ロズベルグが奮起して、というか、絶対にチャンピオンを取るんだ!!と思っていただくと、レースが盛り上がるんですけどね!! もちろん、レッドブルとフェラーリも負けないように奮起していただいて(笑)。

羽端:レッドブルに期待します、イエー!(笑)
STG:マクラーレン・ホンダにも!!


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Photo by 
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team
Red Bull Racing / Getty Images/Re
d Bull Content Pool
WILLIAMS F1 TEAM / LAT Photographic
McLaren Honda/LAT Photographic
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1位マックス・フェルスタッペン491ポイント"
2位セルジオ・ペレス240ポイント
3位ルイス・ハミルトン220ポイント
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1位レッドブル・レーシング860ポイント
2位メルセデス409ポイント
3位フェラーリ406ポイント

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