勢力図に異変? トップタイムはフェルスタッペン!!–2016F1GP第13戦ベルギーGP初日トピックス
フェルスタッペンは、地元に近いスパでトップタイムを記録した。
2016 F1GPは、約1カ月の夏休みを終え、後半戦に突入した。後半戦の”開幕”は、長くて難易度の高いスパ-フランコルシャンを舞台とするベルギーGP。過去、多くのスペクタクルな場面を生み出した高速コースだ。
フリー走行2のトップ2はメルセデスならぬレッドブル。18歳のフェルスタッペン+レッドブルがトップタイムを記録した。
◆不気味なメルセデス
午前中のフリー走行から、ちょっとした異変が見えていた。本来、固いタイヤで余裕のタイムを記録するはずの最強メルセデスが、セッション開始早々に柔らかいタイヤを選択して1-2のタイムを記録した。
午後のフリー走行2でメルセデスは、ロズベルグが6番手、ハミルトンが13番手。しかし、これは、固いタイヤでレースを想定したロングランに集中したためだが、これは異変なのか、それとも?
不気味なのは、メルセデスが午前中のフリー走行1で記録した1分48秒台。これは、フリー走行2のフェルスタッペン+レッドブルのタイムより速い。午後になるとラバーグリップが乗ってグリップレベルは高くなっているはず。つまりメルセデスは、フリー走行1に柔らかいタイヤでタイムを確認して、自信を持ってフリー走行2でレースセットに集中した可能性がある。
◆ホンダの”タマ”
一方、このレースに新たな”タマ”を投入したと言われるホンダのパワーユニットを搭載するマクラーレン・ホンダは、フリー走行1でフェルナンド・アロンソにトラブルが出た。積み替えたエンジンがトラブルを起こし、セッションをつぶして積み替えを余儀なくされた。
しかし、フリー走行2では、ジェンソン・バトンが9番手、フェルナンド・アロンソが12番手の悪くないタイムを記録した。
そもそも、パワー・サーキットであることを考えると、トップ10はかなり難しいと想定でき、長谷川F1プロジェクト総責任もそれを認めており、「だからと言って、全然ダメとは思っていません」とインタビューにコメントしていたが、実際に、そのコメントを裏付けるタイムだったと言っていい。
しかし、フェルナンド・アロンソは、二度のエンジン積み替えでペナルティを受け、グリッド最後尾を余儀なくされている。今回の頼みは、ジェンソン・バトンということになりそうだ。
◆マノーの躍進
今回、注目されるのは、フリー走行2で1-2を占めたレッドブル、3-5番手のフォースインディアのスピードと、マノーの躍進といえる。
ウェーレイン+マノーはフリー走行1からいつものビリを脱した走りを展開、フリー走行2で11番手を記録した。今回、F1デビューを果たした19歳のフランス人で、パスカル・ウェーレインと並ぶメルセデスの秘蔵っ子のエスティバン・オコンも、フリー走行で先輩ウェーレインを上回るタイムを記録した。
◆2016F1GP第13戦ベルギーGPフリー走行2結果
1. フェルスタッペン+レッドブル
2. リカルド+レッドブル
3. フルケンベルグ+フォースインディア
4. フェッテル+フェラーリ
5. ペレス+フォースインディア
6. ロズベルグ+メルセデス
7. ライコネン+フェラーリ
8. グロジャン+ハース
9. バトン+マクラーレン・ホンダ
10. グティエレス+ハース
11. ウェーレイン+マノー
12. アロンソ+マクラーレン・ホンダ
13. ハミルトン+メルセデス
14. クビアト+トロロッソ
15. エリクソン+ザウバー
16. ボッタス+ウィリアムズ
17. マッサ+ウィリアムズ
18. サインツ+トロロッソ
19. マグヌッセン+ルノー
20. パーマー+ルノー
21. オコン+マノー
22. ナッセ+ザウバー
Photo by Red Bull Racing / Getty Images/Red Bull Content Pool