タイトル未定 — 日本GP木曜記者会見
タイトル争いで重要なこの時期にマレーシアをノーポイントで去ったハミルトン。その心境は?
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は次の6名が参加。
フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
キミ・ライコネン(フェラーリ)
ジョリオン・パーマー(ルノー)
カルロス・サインツ(トロロッソ)
パスカル・ウェーレイン(マノー)
※アロンソ、ハミルトン、ライコネン、ウェーレインのコメントを抜粋して掲載しています。
好調のアロンソはホンダとフェラーリについて、ハミルトンはマレーシアのその後、ライコネンとウェーレインはテストで試した2017年のタイヤについてそれぞれ語った。
Q.フェルナンド、今年のあなたの”スタート”について様々な話題がありました。この5戦だけでもオープニング・ラップでで29位もポジションを上げています! ポジション・アップは一貫して達成しています。(グリッド降格ペナルティによる後方からのスタートもあり)もちろんそうしなければいけない状況でした。あなたのスタートについて教えてください。あれは経験や本能的によるものでしょうか? それとも単にリスクを冒した結果なのでしょうか?
フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):たぶんそういう要素を少しずつ全部だろうね。あとはほんの少しの運。ポジションを取り返そうとするとき、ターン1のライン取りを選ぶことになる。左か右かってね。それに、前で何が起こるかなんて決してわからない。この16年間、僕はF1で何度も何度もポジションを奪い返してきたし、それは毎年ただ単に運がよかっただけってワケじゃない。そう、たぶん何度もプレステをプレイして、何度も最後尾からスタートしてきた。それがいい練習だね(笑)
Q.ありがとうございます。ルイス、今年の鈴鹿に挑む心境はいかがでしょう?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):たぶん去年と同じ感じかな。気分はいいよ。トラックへ来るのにワクワクしてたし、今日は天気も素晴らしいし、ここにいるのが大好きだから。準備はできてるよ。
Q.マレーシアからの3日間で何をしましたか? あのレースについて考え、どんな結論に達しましたか?
ハミルトン:最後のレースについては考えなかったよ。いつもレーストラックを離れるとき、僕は別のたくさんのことを考えてる。いろいろやってるからね。東京に来て自分の時間を満喫したよ。東京にいるのが大好きだから。僕のお気に入りの街の一つだし、世界の中で僕が好きな街のトップ3に入るね。そんな感じだよ。
Q.マレーシアについては何も考えなかったのですか?
ハミルトン:(少し言葉を詰まらせながら)そう、あれはよかったよ。満足してる。あの時みたいなパフォーマンスを維持したいね。
Q.パスカル、あなたは最近、(2017年型タイヤ)開発のためにメルセデスとピレリのために何度もテストをこなしています。タイヤは特にパフォーマンスの面でどう変化していますか?
パスカル・ウェーレイン(以下、ウェーレイン):速くなってるよ。ただ、それがどれほどなのか詳細は話せないんだ。だから、そう、速くなってる。それでより楽しくなってるけど、それ以外は教えられないよ。ゴメンね。
Q.あなた自身のプランはどうでしょう? マノーに留まりそうですが、ほかの選択肢もあるのでしょうか?
ウェーレイン:そうだね。現在進行形で話し合いは続いてるし、あと数週間すればもっとハッキリすると思うよ。
Q.わかりました。ではキミ。経験豊富なドライバーとして、あなたもパスカルのように、2017年のタイヤのテストをフェラーリの旧車で担当しています。感触の違いはどのようでしょうか? 来年はどのようなことを期待できるでしょう?
キミ・ライコネン:まだ時期尚早だね。ラップタイムの違いは別として、比較できるような要素はないよ。コンディションは違うし、たくさんのものが…グリップが少し増してる。だけど、まぁまだかなり早い段階だし、ハッキリとしたことがわかるのは来年ちゃんとした(2017年型)マシンに履かせた最初のテストのときだろうね。僕らがテストで使ってるマシンと来年のマシンではだいぶ変わるだろうしね。速くなると思うけど、それがどうなるのか、マシンとタイヤがどんな感じになるのかを話すのはまだ時期尚早だよ。
Q.フェルナンド、フェラーリの状況についてあなたのコメントはありますか? あなたがフェラーリを離れたとき、すべての人が間違った選択だと言っていました。何か思うところはありますか、フェルナンド?
アロンソ:コメントは何もないよ。今の彼らはちょっと苦戦してるけど、彼らの状況はここ数年変わってないと思う。ただ、そうだね、いつもフェラーリの成功を祈ってるよ。フェラーリはいつも僕の心の中にいる。だから、彼らがよくなることを願ってる。質問してくれてありがとう。長いことみんなフェラーリについて僕に訊いてこなかったから。特に、マレーシアで彼らが勝ったあとはね。
※昨年、アロンソはプレシーズン・テストでのアクシデントで開幕戦を欠場。マクラーレン・ホンダホンダとの初レースとなった第2戦マレーシアGPではリタイアを喫し、自身の代わりにフェラーリのシートに収まったセバスチャン・フェッテルが優勝
を飾った。
を飾った。
Q.フェルナンド、ホンダの哲学と彼らのエンジニアリング能力をどう考えていますか?
アロンソ:ホンダと一緒に働いたその日から、彼らのレースに対する哲学とアプローチはすごく興味深いってことはわかったよ。興味深いし、僕は日本の文化、日本の伝統の大ファンで、それは彼らのレース哲学にも息づいてる。彼らは自分たちのプログラムに則って動いてて、僕らとしては今すぐか明日にはガラッと状況が変わってほしいからときどきフラストレーションがたまるおともあるけど、F1に魔法みたいな解決方法はないからね。何事も時間がかかるもの。彼らは仕事をしてる。最大限のね。すべてが日本製で、スタッフはみんな日本人なんだ。それが彼らのミッションだから。僕はその一員になれたその日から、ものすごくハッピーだって言いたいね。今は結果もついてくるようになったし、彼らも少しモチベーションが高まってると思う。デザインと改善具合に関して、クリエイティブになって来てる。だから巨大なメーカー、巨大な自動車メーカーと比べても、彼らは彼らだし、僕は(ホンダに)満足してる。彼らの仕事、規律、取り組み方と忠誠心もそう。全エンジニアが大学からずっとホンダのために生涯働いてる。彼らは彼らの選んだ大学でホンダで生涯働いていくことを選んだ。それは僕らの文化とはだいぶ違ってるし、僕はそこからたくさんのことを学んでるよ。
Q.ルイス、あなたはセパンのレース後、あなたをチャンピオンシップに勝たせないために何か”大きな力”が働いてるとコメントしました。あなたの人生において、あなたの文化では日々の生活の中で宗教はどれだけ重要でしょうか?
ハミルトン:僕は単に、僕らの上にいる人(神)が僕にそうさせたくないって言ったんだ。たぶん、今僕に勝って欲しくないんだろうね。ただ、それに関してあれこれ言う必要がないようにインスタグラムに意見を投稿したよ。
Q.ルイス、日曜日のレース(マレーシア)のあとにあなたの多くのファンは、メルセデスがニコ(・ロズベルグ)に勝たせようと、あなたのエンジン何か不正をして問題が出たと考えていました。彼らに対してメッセージはありますか?
ハミルトン:そうだね、彼らにはとにかく僕のインスタグラムを見てほしい。僕の想いはそこに残してある。彼らには自分の意見を言う権利はあるけど、僕の投稿からもわかる通り、僕がこのチームとチームのみんなに対してどれだけ情熱を持ってるかってことが分かると思うよ。
【翻訳:STINGER】
Photos by
STINGER
SCUDERIA Toro Rosso / Getty Images/Red Bull Content Pool