ストロール、「この週末は何も楽しめなかったよ! 」–アゼルバイジャンGPトップ3会見から
波瀾満載のアゼルバイジャンGP。表彰台の3人は、それぞれドラマをかいくぐってチェッカードフラッグを受けた。
久々の優勝の美酒を靴で味わったダニエル・リカルドは、一度余計にピットインを強いられていた。ボッタスは序盤の接触で大きく後退し、終盤鋭い追い上げをなし遂げた。そして、18歳が初めて表彰台を仕留めた。3人が洋々と語る充実のレース。
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—-デブリが今日の一番の懸念事項でした。それにより、セーフティ・カーが入り、レースがストップしました。ここに来た時は毎回、こうなるのか、それとも?
ダニエル・リカルド(以下、リカルド):今はすぐには、なんとも言えないね。セーフティ・カーが入ったことは正しいことだと思う。間違いなく、レースが止まった時は、走り続けるのが難しかった。アドレナリンが出まくった高ぶったレースモードだったからね。ストップして、それで再スタートして、いろいろあったけど、パンクチャーや他のクルマがコースアウトしたり、デブリ(コースに散らばったパーツ)がある時は正しいことだと思う。ゆっくり走っていても危険だよ、ぶつかるからね。今日、セーフティ・カーが入ったのは正しい判断だったと僕は信じているよ。将来、もっと上手くできるかは、今はわからないけど、僕らはこれを話し合わないとね。
バルデリ・ボッタス(以下、ボッタス):何かいい解決策があるかは、わからないね。ストリート・サーキットでは、より接触しやすいし、デブリも多くなる。赤旗で良かったと思うよ。比較的大きなデブリがあったし、実際にいくつかのカーボン片が飛んでいて、僕のヘルメットやバイザーに当たっていたしね。赤旗は正しかったと思う。
ランス・ストロール(以下、ストロール):2人が言ったことが総てだよ。正しいと思う。僕らよりもレースコントロールが良く見てるよ。彼らは正しい判断をしたね。
—-バクー・サーキットについて、どのように思いますか? 昨年はセーフティ・カーやクラッシュを見ることはありませんでした。しかし、今年は多くのセーフティ・カー、赤旗、そしてクラッシュがありました。この週末に関しての意見を。
リカルド:去年のようなレースになると期待していたよ。仰る通り、去年はセーフティ・カーも入らなかったし、何もなかったよね。でも、僕らはとてもびっくりしていたんだ。そして、今年になった。正直なところ、この2年、楽しんでるよ。昨日はクラッシュしちゃったけど、その後でさえ、僕はこのサーキットについて何も苦い思いはないね。ストリート・サーキットのリスクと見返りを本当に楽しんでいる一方で、ミスを犯せば、その代償を払うことになる。この週末は楽しいことがいっぱいあったよ。チャレンジングなサーキットだ。イージーじゃないし、レースは緊張感がある。タイトでツイスティーだけど、ロング・ストレートでは何か起きたり、追い抜きもあるから、個人的には術が揃ってると思うよ。ここに来て最初の2年、僕はとてもハッピーだね!
ボッタス:ダニエルに同意するよ。ここは楽しいし、好きだよ。天気も素晴らしいし、トラックは本当にチャレンジングだ。僕らは常にチャレンジが好きなのさ。カレンダー上の、他のどのストリート・サーキットや他のサーキットとは違うね。僕にとって、良いレースだったし、今日はすごくエキサイティングだったね!
—-ランス、きみは初めてでした。
ストロール:この週末は何も楽しめなかったよ! ジョークだけどね!(笑)
リカルド:(カナダGPでは)9位になって観客が沸いたけど、ポディウムの後はどうするんだい?
ストロール:いやいや、冗談はさて置き、僕はここで本当にドライビングを楽しんだ。来年ここに戻ってくることを本当に楽しみにしてるよ! ハイスピード、オーバーテイク、そして、テクニカル。ここには全部がある。ダニエルの言うとおりだね。限界を知らなきゃいけないし、限界を超えると痛い目に遇う。この感じになるのはモナコや、まだ走ったことはないけどシンガポールかな。このようなトラックを走るのが一番楽しいんだ。時には、ウォールにタッチしたり、パンクして苦い思いをするけどね。市街地サーキットを走るのはすごく素晴らしいね!
【翻訳:Masataka Hoshi】
Photos by
Red Bull Racing / Getty Images/Red Bull Content Pool
WILLIAMS F1 TEAM / LAT Photographic