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ここにいられて本当に幸せです–佐藤琢磨会見全録その1

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6月13日、本田技研工業株式会社本社ビル1階のウェルカムプラザで、2週間前のインディ500に日本人として初優勝した佐藤琢磨の記者会見が行なわれ、壇上に上がった佐藤琢磨が、想いのたけを語った。

佐藤琢磨は、優勝の喜びに加えて、具体的なレース終盤の戦いの記憶、周到に準備した作戦やそれを実行する過程を子細に語り、優勝の感動を改めて想起させた。

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「本当に嬉しいです。こうしてホンダの(本拠地である)青山で優勝報告をできて幸せに感じます。この優勝はボク自身にとって大きな意味を持ちますが、ファンの皆様にこの喜びを分かち合いたいですし、本当に今、なんと言葉に表現していいかわからないくらい、感謝の気持ちで一杯です」

「ボク自身、鈴鹿レーシングスクールに1997年に入って、1998年に卒業し、こそから全日本F3を経て海外のイギリスに渡り、F3でチャンピオンを取って、F1に上がりまして、10歳の時にF1を鈴鹿で観た時から夢を持ち続けて、信じ続けて、挑戦し続けて、F1まで行って、ホントに夢がかなって、常に勝ちたいと思って走ってきました。F1では、コンストラクターズポイントで2位になる2004年の素晴しいBARチームを経験させていただきまして、その後、鈴木亜久里さんと共にスーパー・アグリ・フォーミュラワン・チームとして日本の応援を一斉に受けながら走れたあの瞬間は、先頭は走れませんでしたが、自分としてはナニモノにも替えられない本当に素晴しい経験でした」

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「そしてホンダとずっと一緒に第一戦で走らせていただきまして、2010年には、北米のインディカーシリーズに挑戦させていただきまして、今年8回目のインディ500への挑戦となりました。自分の戦歴は、F1をも越えて、インディカー・シリーズが主戦場となっていますが、実は今回の優勝の前にひとつだけお伝えしたいのは、2012年のことですが、ご存じの方も多いと思いますが、挑戦者としてファイナルラップにトップを走るダリオ・フランキッティに、彼を抜こうとして最終ラップの1コーナーでインから行きました。しかし、自分自身も至らないところもあり、ま、そうですね、ダリオの強さとういか、インディ500に勝つ難しさを痛感した。彼の巧妙な、素晴しいディフェンディングに負けて、白線の上にタイヤを落としてスピンしてリタイア、本当にあと、2.2マイルくらいだったと思うんですが、残念ながら優勝には至りませんでしたが、ボクにとっては、インディ500は勝つためにレースに参戦している、その想いをずっと胸にして、そこからさらに5年間挑戦して参りました。その後、AJフォイトレーシングで4年間走りましたが、何度かチャンスもありましたが、厳しい時間もありました。そして今年、マイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・オートスポーツに移籍して、素晴しい環境を手に入れました」

「アンドレッティ・レーシングの近年におけるインディ500の強さは、もう念頭に目を見張るものがありまして、ライアン・ハンターレイが勝った2014年がチャンピオンを取り、去年もアレキサンダー・ロッシがF1からきてインディ500を勝ちました。チームも本当にに常勝チームという意気込みで素晴しいプログラムを初日から組んでくれまして、あの勝利は、完全にチーム全員の力だと思っています。クルマだけじゃなく、インディ500は500マイル、800kmという非常に長いレースですから、ピットストップも6回から7回、多いときは8回という、メンバーにとっても非常に大きなレースになります。その一つ一つのピット作業を確実にこなしてくれたクルー、そして最高のマシンを用意してくれたメカニックたちと、素晴しいクルマを創ってくれたレースエンジニア、そして、ストラテジーの総てが整い、それをボク自身が、想いを寄せて走って、ミスは許されないそういう中で本当に素晴しい経験になりました」

「ラスト5周、トップに出てから、いろんなことを考えました」

(その2『最後の5周』に続く)

Photos by [STINGER]
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