2018年はモータースポーツ・ファンにとって素晴らしい年? — シンガポールGP木曜記者会見1
木曜日恒例のドライバー記者会見。2部構成の会見パート1には次の3名が参加。
フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
ジョリオン・パーマー(ルノー)
※パート1のコメントのみ抜粋して掲載してあります。
アロンソはインディやル・マン参戦を含めた来年去就、ハミルトンは来年のアロンソに期待すること、パーマーはカルロス・サインツとの交代の可能性や去就に関する質問にそれぞれ答えた。
Q.フェルナンド、何かニュースはありますか? マクラーレンの計画の方向性に満足していますか? この1ヶ月ほどでチームに対してどのような考えを話していますか?
フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):あんまりないよ。
Q.あなたからニュースが聞けるのがいつになるかヒントはありませんか?
アロンソ:これまでも話してきたように、僕は何が一番の選択肢かを考えるよ。これまで何度も話してきたように、来年は(参戦するシリーズが)なんであれ、出るからには勝ちたい。どんなシリーズであってもトップ10~15を闘うなんてことはしたくない。選択肢はたくさんあるし、僕はそれを観察して確かめてる。以前から話してきたように、僕の唯一の優先事項はF1で、それをどうするか決めるのを待ってる。ほかのシリーズに参戦するかどうかを決める前にね。同時に、僕のチームには時間を与えたい。この3年は一緒にいくつも苦難を乗り越えてきたし、彼らが決定を下すには時間が必要だからね。将来や来年のマシンのことを考えて彼らは決断するし、僕も自分のことを決める。少なくともその点に関して僕はフェアな立場でいたい。チームの決定がまず初めで、それまでは自分の決断を下さないよ。だからリラックスして、これから数週でどうなるか見てみよう。
Q.ありがとうございます。ルイス、現在のチャンピオンシップ・リーダーです。フェルナンドは2回シンガポールで勝っています。この4年間、彼はあなたにとって脅威となるチャレンジではありませんでした。彼との闘いがないことをさみしく思いますか? また、来年彼はあなたに対抗できる相手になると思いますか?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):来年は彼にいいマシンを手にしてほしいし、一緒に闘いたいね。それが唯一スペクタクルでチャレンジングになる方法だよ。僕らは最高のドライバーたちと最高のチームが闘うところが見たいワケだし、かつてその一つだったマクラーレンがそこにいないのは残念だよ。マクラーレンかどうかにかかわらず、彼には来年僕らと闘えるチャンスをつかんでほしいよ。
Q.ジョリオン、あなたの将来についていろいろな話が出ていますが、まだ何も発表がありません。もしも今パドックで話題に上がっている(カルロス・サインツがパーマーに代わってルノーに移籍する)話が事実だとすると、ドライバー交代後のあなたに別のプランはありますか?
ジョリオン・パーマー(以下、パーマー):何を話されようと僕はあんまり気にしないよ。何が起こっているかはわかってる。そんなに長くない近い将来に発表があると思うよ。僕はこれからにワクワクしてる。あんまり考えないようにしてたけど、これからのことにはワクワクしてるよ。
Q.みなさんにお訊きします。夜間のドライブはあなたにとってどんなチャレンジであり、どんな難しさが生じますか? それから昼間のレースよりも好きですか?
アロンソ:正直、(難しさの点で)僕らには何も変わらないと思うよ。僕らは夜間の走行にすぐに慣れるからね。だからドライビングにはなんの違いも生じないよ。このレースが夜開催されることはナイスだと思うよ。すごくユニークなイベントだからね。だから僕の意見としては(シンガポールは)夜走りたい。これまでずっとそうだったからね。ほかのサーキットだったら、暑い場所だったり暑い国だと夜やるのはいいアイデアかもね。
ハミルトン:(アロンソのコメントに)付け加えることはほとんどないね。僕もまったく同じ考えだよ。
パーマー:僕もだよ。
Q.フェルナンド、あなたは今年、アメリカに行ってレース(インディ500)を闘い、その経験を確かに楽しんでいました。もしF1が上手く行かなかったとき、アメリカ、恐らくインディに参戦するという選択肢はありますか?
アロンソ:選択肢はいくらでもあるよ。それにそれらすべてがすごくいいものだよ。(発表するまで)あと数週間とにかく辛抱してもらうしかないね。
Q.ジョリオン、あなたはマレーシアに参戦せず、カルロス・サインツにシートを奪われるという話があります。それに関してチームから何か聞かされていますか? 次戦(マレーシア)もマシンに乗っていると思いますか?
パーマー:もちろん。僕には契約があるからね。この35戦、僕は次のレースに参加しないかもっていう話があったぐらいだからそれも初めて聞くようなことじゃないし無意味だよ。
Q.ルイス、昨日(バルテリ・)ボッタスの残留が発表されました。それはもちろん驚くことではありませんが、将来が決まったチームメイトがいることは今シーズンのタイトル争いにおいてどれだけ重要ですか? 彼はあなたを助けるでしょうか? それともあなたに立ちふさがりますか?
ハミルトン:正直、今シーズンに関しては何の影響もないと思うよ。僕の仕事が変わるわけじゃないし、彼の仕事も変わらない。だから個人的には影響はゼロだよ。彼にとっては来年が決まって気楽になれるんじゃないかとは思うけど。
Q.ジョリオン、会見の序盤であなたは将来のことを把握していて、発表も近いとコメントされたと思います。また、(今シーズンの残りの)7戦に関しても契約があるということですが、私たちはF1の契約は変更の余地があることを知っています。もしもあなたの将来がどうなるかをハッキリと把握している場合、あなたがマレーシアにいるか、契約に変更が出る可能性が出るかわかっているのではないでしょうか?どういう状況になっていますか?
パーマー:7戦は走るって言ったワケだしマレーシアにもいるよ。アブダビまではレースするからね。すでに同じことを話してるよ。
Q.フェルナンド、あなたが来年もマクラーレンに残ると仮定して、スパでザク(・ブラウン/マクラーレン、エグゼクティブ・ディレクター)に来年あなたがインディ500に参戦するかを伺ったところ、彼はハッキリとノーだと回答されました。その理由は、彼らは(インディ500と同じ週に開催の)来年のモナコではパフォーマンス改善を期待しており、今年のような状況とは違うため、あなたにモナコに出るようにと指示が出るだろうということでした。それはあなたがチームに留まるか離れるかの選択に影響しますか? また、もしマクラーレンに残る場合、トリプルクラウン(モナコ、インディ500、ル・マンの世界3大レース制覇/三冠王)の夢は一時的にお預けになりますか?
アロンソ:トリプルクラウンは僕の将来の明確なターゲットだし、そこには3つのレースがある。そのうちの一つのインディ500はモナコと同じタイミングでの開催だし、知っての通りそれを成し遂げるにはもう一つレース(ル・マン)がある。トリプルクラウンは早く達成したけど、ザクが言ったことには賛成だよ。もしF1に残るなら、それは来年F1で勝ちたいからだよ。だから、そうなったらもっとカンタンな話だね。僕はモナコにいる。だってそこではポイントを失いたくないからね。だから最優先事項はF1。さっきも言ったようにね。それにここ(F1)で勝つってことで、トリプルクラウンはその次。さっきも言ったように(その称号のためには)3つのレースがあるし、インディだけじゃない。だから2018年をファンタスティックにする選択肢はたくさんあるよ。
Q.フェルナンド、モンツァでジョリオンとのバトルで彼がポジションを戻さなかったので少し不満でしたね?
アロンソ:いや彼に対してじゃないよ。それはその翌週にみなさんのテーマだったりニュースにしたかった内容でしょ? 僕が不満だったのはスチュワードとFIA(国際自動車連盟)に対してだよ。
Q.スチュワードには話しましたか? また、ドライバーズ・ミーティングで彼らとより深く話すつもりですか?
アロンソ:明日話すだろうけど、そんなに長く話すつもりはないよ。彼らはミスをして、彼らはすでにそのことを把握してる。だからあんまり話すことはないよ。
Q.フェルナンド、来年のインディ(500のみの)参戦はなさそうですが、その代わりにル・マンはどうでしょうか? ル・マンはF1と同じタイミングで開催されませんよね?
アロンソ:まだ何も決められないよ。さっきも言ったように僕のプランはは変わらない。僕は今のチームの決定を待って、それからここで何ができるかを交渉する。それが最優先事項で、トリプルクラウンはいつかそれを達成できるとき、そのときは僕がいつでもどんなカテゴリーでも勝てる完ぺきなドライバーになってるだろうね。だからその(ル・マンで勝つ)目標自体は今もある。さっきも言ったように僕のファンやモータースポーツを愛する人たちはファンタスティックな2018年を過ごすことになる。その計画は進行中で、すごくいいニュースになるよ。
【翻訳:STINGER】
Photo by
McLaren Honda/LAT Photographic
Renault Sport Formula One Team
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team