45回目のブラジルGPと、ブラジル人ドライバーの関係
ブラジルGPは、エマーソン・フィティパルディがワールドチャンピオンを奪った翌年の1973年に始まり、1978年に舞台をリオデジャネイロに移したが、1989年から再びサンパウロに戻って今年で45回目を迎える。
現在ブラジルGPが行なわれるインテルラゴス・サーキットは、バンピーで、ドライバーのコース評はあまり芳しいとは言えないが、特に雨になると大荒れになる難易度が高くなるコースとして知られる。
ブラジルGP最多勝利は、あらゆる記録を保有してるミハエル・シューマッハではなく、アラン・プロスト。6勝を記録して、ミハエル・シューマッハの4勝を上回っている。
意外なことに、アイルトン・セナは2勝しかしておらず、ルイス・ハミルトンも1度勝っただけ。
反対に、フェリペ・マッサが2勝しているのも意外といえば意外だが、彼の2勝目は、あの2008年、ハミルトンを上回るシーズン6勝でタイトルが決まったと、ピットの家族が抱き合って喜んだのも束の間、ウェット路面でルイス・ハミルトンがトヨタのティモ・グロッグをパスして5位に上がって、1ポイント逆転してチャンピオンを決めた年だった。
現役ウィナーは、2勝のマッサと、それぞれ1勝ずつ記録しているキミ・ライコネンと、そしてルイス・ハミルトンだけ。
ポールポジションは、さすがにセナが6回手にしているが、2番手が3回のマッサ、3番手が同じく3回のルーベンス・バリチェロ。トップ3がブラジル人だ。ブラジル・ファンの熱気に押されて気合が入るということかもしれない。
ブラジル人では、他に、エマーソン・フィティパルディとネルソン・ピケがそれぞれ1回のポールポジションを決めているから、これまでの44回のブラジルGPのうち14回、実に3度に一度はブラジル人が先頭からレースを始めている。
さて、今年のブラジルGP、雨が降ればスペクタクルなレースになること間違いなしだが、さて、どんなレースになるのだろうか。
[STINGER]山口正己
photo by PIRELLI