次の日本人F1ドライバー–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと64日
(65日からつづく)
新シーズンに向けてハートチューニング!!
トロロッソ・ホンダとしての新たなF1GPに期待が高まっている。
まずは、離別してルノーを使うマクラーレンとの闘いが注目されるが、もっと大きな楽しみがその後に控えている。
トロロッソはイタリア語でレッドブルこと、すでにレッドブル・チームを代表するヘルムート・マルコ博士がホンダのサクラ研究所を訪れていることを、スーパーGT最終戦で行なわれたDTMのでも走行にチェアマンとして胎動来日したマルコ博士と親しいゲルハルト・ベルガーが明かしてくれた。
つまり、トロロッソに搭載されるホンダのパワーユニットが順調に進化すれば、早ければ2019年にレッドブル・ホンダが実現し、ホンダ搭載マシンが4台実現する。
ホンダ関連のシートが増えれば、そのステアリングを日本人ドライバーが握れるチャンスが大きくクローズアップされることになる。
ズバリ、松下信治、福住仁嶺、笹原右京などが候補としてクローズアップされるが、その中で一歩リードのムードが高まっているのが福住仁嶺だ。
福住仁嶺は、昨年12月に鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラのテストで、ピエール・ガスリーが2017年シリーズを闘ってチーム無限車のステアリングを握ってスーパーフォーミュラを初体験、2018年スーパーフォーミュラ・シリーズにフル参戦するが、並行して、F1と並催で行なわれる Formula2 ChampionshipにArden International(アルデン・インターナショナル)のシートに納まることから、一気に注目度を高めた。
さらに、レッドブルJ r.に抜擢され、一気に注目度を高めた。
クルマを“動かす”能力の鋭さや、闘いへの執念の鋭さが一味違うことは、昨年のGP3シリーズまでに遺憾なく発揮され、職人揃いのスーパーフォーミュラや、血の気の多いF2での闘いぶりが気になるところだ。
しかし、同じくFormula2 Championshipからスーパーフォーミュラに主戦場を換えた松下信治も、F1をあきらめたわけでもなく、さらに今年全日本F3にステップアップした笹原右京も2019年以降をターゲットに着々と準備を進めている。
さて、誰になるか。簡単には手に入らないF1シートだが、可能性が高まっていることだけは間違いない。
トロロッソ・ホンダには、2018年の活躍はもはや当たり前のこととして、さらに大きな期待がかかっている。
(63日に続く)
[STINGER]山口正己
photo by STINGER/SAUBER/THREEBOND