合同テスト4日間まとめ–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと23日
新シーズンに向けて鼓動が高まる!!
(24日からつづく)
バルセロナのカタルーニャ・サーキットでの4日間の合同テストが終わった。見えたようで見えていない2018年の行方だが、4日間の“数字”を追ってみた。数字からイマジネーションを膨らませれば、2018年がボンヤリ見えてくる?!
◆最速メルセデス
まず、タイム。4日間の最速は、最終日にルイス・ハミルトンのメルセデスが記録した1分19秒333。このタイムは、去年ハミルトン本人が記録したポールポジションの1分19秒149に迫るものだが、驚くなかれ、このタイムはミディアムタイヤで記録したものだった。
メルセデスは、ハミルトンもバルテリ・ボッタスも、安定して早さを見せ、同時に周回数も稼いでいる。つまり、速くて信頼性が高い、ということになる。ここで見えたのは、メルセデスの王座は、今年も鉄壁の模様、ということか。
◆最多ラップはトロロッソ・ホンダ!!
速いだけではレースに勝てない。扱いやすさと信頼性が肝心、ゴールして初めてポイントがいただける。3日目が雪と雨で台無しになったが、4日目は昼休みを返上して走り込みが行なわれた。
その結果、トロロッソ・ホンダが最長不倒距離を樹立した。4日間合計で324周。同じコースで行なわれるスペインGPは66周で行なわれるが、最終日を担当したピエール・ガスリーは、1日で147周を走って、トロロッソ・ホンダの信頼性を証明した。
ただし、信頼性だけではレースにならない。6日から始まる合同テスト-2で、どこまでスピードを見せられるか、トロロッソ・ホンダのそれが課題。とはいえ、去年後半から安定し始めたホンダ・パワーは、継続して新シーズンをスタートできそうだ。
◆不気味なフェラーリと心配なレッドブル
初日に105周を走ってトップタイムを記録したレッドブル。メルセデスとの一騎討ちが期待されていたが、その後トラブルサムなテストとなった。2日目にマックス・フェルスタッペンは67周止まり。3日目は雨だったので無視するとして、4日目も35周しか走れなかった。初日は、スピードだけでなく、周回数もトップ。安定した滑り出しと思われたが、意外な展開が待っていた。合同テスト-2までにどう帳尻を合わせてくるか、ひとつの見物になりそうだ。
そしてフェラーリ。初日3位、2日目トップ、そして最終日3番手。周回数も、トロロッソ・ホンダ、メルセデスに次ぐ3番手。これだけ安定したフェラーリには、思わず期待したくなる。
[STINGER]山口正己
Photo by Mercedes/Ferrari/McLaren/Redbul/Renault/Tororosso/