もうひとつのHALO効果—-カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと12日
新シーズンに向けて鼓動が高まる!!
(13日からつづく)
話題のHALO(ヘイロー)、ドライバーを護るこいつの登場で、ヘルメットにも変化が見えている。
F1は当然、屋根がない。屋根なしのクルマで走ると、ヘルメットが空気の流れにさらされる。風の抵抗を受けることは想像できるが、場合によっては、凄い力で引っ張り上げられる。それを防ぐために、最近のヘルメットには、小さなフィンが着いているのが常識だったが、HALOの登場で、そのフィンが姿を消しつつある。
HALOは、ドライバーの頭部を護るのが目的だが、そこは使えるものはなんでも使うF1デザイナー、早速、フラップを装着して空気の流れをコントロールすることを考えた。その結果、ヘルメット周辺の空気の流れがこれまでと違うものになり、上方に引っ張り上げられる力の心配をしなくて済むようになった、ということだ。
ある現象が起きると、そこから周辺に影響して、別の現象が現れる。HALOによる”化学反応”は、こんなところにも起きている。
ちなみに、フィンを外したドライバーは、 ハミルトン、フェラーリ、ハース、マクラーレン、ザウバーの二人。未装着者にベルが多いのには、HALOと何か関係あり?
ところで、鬼才アドリアン・ニューウェイがデザインするレッドブルに乗るドライバーは、去年からフィンが着いていなかった。空力の魔術師は、こんなところでも才能を見せていた!!
<フィンの有無>
■メルセデス
ハミルトン(なし/ベル) ボッタス(あり/スティーロ)
■フェラーリ
フェッテル(なし/アライ) ライコネン(なし/ベル)
■レッドブル
リカルド(なし/アライ) フェルスタッペン(なし/アライ)
■フォース・インディア
ペレス(あり/シューベルト) オコン(あり/ベル)
■ウィリアムズ
ストロール(あり/スティーロ) シロトキン(あり/ベル)
■ルノー
フルケンベルグ(あり/シューベルト) サインツ(あり/シューベルト)
■トロロッソ
ガスリー(あり/アライ) ハートレー(あり/ベル)
■ハース
グロジャン(なし/ベル) マグヌッセン(なし/ベル)
■マクラーレン
アロンソ(なし/ベル) ヴァンドーン(なし/ベル)
■ザウバー
エリクソン(なし/ベル) ルクレール(なし/ベル)
STINGER 山口正己
写真素材:MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team