最大の弱点はパンケーキ? — オーストラリアGP木曜記者会見
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は次の3名が参加。
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
ダニエル・リカルド(レッドブル)
セバスチャン・フェッテル(フェラーリ)
今回の会見では、今年のチャンピオンがこの会見に出席した3人の中にいるかどうか、来年の契約がないリカルドへのアドバイス、ヘイローの導入で見分けづらくなったヘルメットや今後の改善方法などについてそれぞれ語った。
Q.ワールドチャンピオンでこのアルバート・パークで6回ポールに着いているルイス・ハミルトンからお願いします。ルイス、あなたは冬のあいだに、昨年がキャリアの中で一番ドライブができたと話されていたと思います。今年はまた別のレベルの闘いができると思いますか?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):そのつもりだよ。そのためにやってきたから。
Q.なぜ去年がベストだと感じたのでしょうか?
ハミルトン:それはとにかくいろんなことの組み合わせで、僕らにはドライバーとしてプレッシャーが掛かってたけど、一番完成度の高い一年だったと思う。
Q.ありがとうございます。セバスチャンにシンプルな質問です。あなたとフェラーリはこのひと(ハミルトン)をシーズン中ずっと倒し続けることができますか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):今はまだその答えは持ち合わせてないよ。1戦だけっていうなら話は別だろうけど、レースがたくさんあるからね。
Q.ではダニエル、ここ数年、レッドブルは開幕戦で競争力がありませんでした。今年のあなたは冬のあいだによりよい準備ができたようですが、あなたにとって久しぶりにもっとも成果が挙げられるオーストラリアGPになりそうですか?
ダニエル・リカルド(以下、リカルド):そう思ってるよ。僕らはいい冬を過ごせた。今の僕らにはすべて揃ってる。僕らはまだトップ3のチームだと思う。マーク(Merc/メルセデス)、フェラーリ、そして僕らだね。僕らは今のところまだその集団からリードできると思う。だから上手く行けば、僕らはそのグループにしっかり食い込んで、ポディウムに立つチャンスがあるだろうね。
Q.ルイス、あなたはもっと高いレベルを追い求めていると話されました。あなたはドライバーとしてピークに達したと思いますか? それともまだまだでしょうか?
ハミルトン:ノーだと思いたいね。
Q.ドライバーとしてピークの年齢でしょうか? それともまだ伸び続けていますか?
ハミルトン:それもノーだと思いたいね。ドライバーや体力にピークはあると思う。今の体力のレベルにもって行くのが難しくなったときだね。興味がなくなり始めたりドライビングの質が落ちたりしたときにピークを越えちゃってるんだと思う。だけど僕はそういうのはまったく感じてない。今はいい状態にあるし、(パフォーマンスを)最大限に引き出すためにはそれを続けていかないとね。
Q.ほかのお二人はどう思われますか?
リカルド:まだだね。まだ若いし。
Q.セブ(セバスチャン)は?
フェッテル:わからないよ。僕は大丈夫だと思うけど(笑)。+ルイスの方が僕よりちょっと年上で彼はまだピークじゃないから、まだしばらく楽しめそうだよ。
Q.DRS(可変リヤウイング)ゾーンの追加について教えてください。追加は役に立ちますか?
リカルド:痛手にはならないと思うよ。ここはオーバーテイクがかなり難しいトラックだからね。マシン自体も速くなってるし、いくつかのサーキットではマシンを追うのも難しくなってるから、先手を打ったんだろうね。それがここのコーナーでのオーバーテイクに役立つかはわからないけど、少なくともゾーンに入ればどこかでチャンスがあるだろうね。
ハミルトン:ダニエルがしっかり答えてくれたと思うよ。
フェッテル:だね。
Q.次のワールドチャンピオンはそのテーブルのうしろに座っていると思いますか? それとも外でオランダ語(マックス・フェルスタッペン/オランダ出身)を話していますか?リカルド:なんで僕を見るの?(笑)
ハミルトン:答えを持ち合わせてないよ。(フェッテルに対して)いい答えある?
フェッテル:僕らはここに座っている人がそうであって欲しいと思ってるだろうね。
Q.ではこう言い換えてみましょう。オランダ語をしゃべる人物は世界チャンピオンにチャレンジする準備はできてると思いますか?
フェッテル:どういう意味?(笑)
ハミルトン:ここにはオランダの人がたくさんいるよ(笑)。
フェッテル:特にテレビやジャーナリスト関係にね(笑)。
Q.ダン(ダニエル)?
リカルド:ここに座ってる人たちで9個目をゲットする。
フェッテル:え?
リカルド:ここに座ってる人たちで9個目をゲットする。この3人だけで8回勝ってるから(笑)
フェッテル:そゆことね(笑)。
Q.セバスチャン、何かルイスの弱点を知っていますか? もし何かあればどんなものでしょう?フェッテル:そうだね、そんなに多くないよ。彼はここまで何年もいい仕事をしてきたから。横にその人が座ってる状態で答えるのは、いつであってもちょっと妙な質問に感じるよ。でもさっきも言ったとおり、そんなに多くはない。きっと僕ら全員に弱点がある。たぶんいくつかは僕らの性格にあって、いくつかは僕らのドライビングにあるんだろうけど、正直、そういうことはあんまり考えないね。僕はかなりあるし、改善が必要なときはよりよくなろうといてる。だけどそうだね、正直ほかの人のことは僕がどうこうすることじゃないね。だから、僕は自分のことだけをこなすよ。
ハミルトン:この部屋にいるみんなに僕の弱点をちょっと教えるよ。みんな大好きパンケーキ。それが本当に僕の弱点なんだ。
Q.あなたは?
リカルド:僕もパンケーキ(笑)。
Q.セバスチャン、キミ(・ライコネン/フィンランド)がインスタグラムをはじめたことに驚きましたか? 彼をまねてはじめる気はありますか?
フェッテル:(笑)。何とも言えない、が僕の答えだよ。フィンランド人のコメントは簡潔だからね(笑)。
Q.ルイスとセバスチャン、そちらに座っているダニエルは2019年の契約をまだ結んでいません。彼にあなたたちのチームをおすすめする場合、何を話しますか?
フェッテル:どうだろうね(笑)。 彼はきっとシートを見つけるだろうし、彼がどうしたいのかわからないからね。どれだけお願いされるかわからないけど、きっと彼はシートを見つけられるよ。一緒のチームにいたのは1年だけだったけど彼のことは知ってるし、1年一緒にやって来たからね。僕にとっても素晴らしい(1年)とは言えなかったし、彼にとってもそうだったけど(笑)。でもとにかく、僕らはこれからも上手くやっていけると思う。でも彼の計画はわからないからね。いくつか選択肢があるだろうし、彼は急ぐ必要はないと思うよ。
Q.ルイス、あなたも同じように考えていますか?
ハミルトン:大事なことは、とにかくドライバーたちの歴史、これまでドライバーたちはが話してきたことをを見てコメントをみて、今いるチームと疎遠にならないことだと言っておきたいね。チームにはたくさんの人がいるし、自分の目標を達成するために、ドライバーとして彼らを励まし続けて自分に集中し続けてもらうことがすごく重要だよ。ここ数年、悪い選択をしちゃって波風を立てちゃったドライバーが何人かいた。だけど彼はまだいい位置にいる。レッドブル、僕は今年チャンピオンシップに勝てる可能性あるんじゃないかと思ってる。いたい場所は、今の場所が彼にとってそうでなければ変わるかもしれないね。
Q.ダニエル、反論はありますか?
リカルド:二人ともその通りだと思う。契約のことについてはすでに何度も答えてきてると思うけど、まだ開幕戦も終わってないし、その手の話はしばらく保留にするつもりだよ。それに、僕らは上手く準備してこれたし、ルイスが言ったようにタイトルを賭けて闘えるチャンスがあることを本当に望んでる。それこそ僕の喜びだからね。セブが言ったように時間をかけるし、そこからどうなるか見てみよう。6か月後に聞いてほしいね。
フェッテル:ヘイローのデザインを自分たち(チーム)で自由にできるように許可するべきだね。
ハミルトン:提案はないけど、もうヘルメットを塗装する意味がほとんどないから、自分のはペイントをやめるつもりだよ。重量は抑えられるけど、いい提案はないね。何か手を打ってもらわないとね。
Q.それがあなたにとって重要であるならば、あなたがまだ幼かったときにドライバーのヘルメットが見えていることは重要でしたか?
フェッテル:そうそう、間違いなくそうだよ。それに僕らはヘイローの位置を変えてもらったりマシンのうしろに取り付けられないからね。わからないけど、たぶんヘイローのデザインを僕らの好きにするべきだろうと思うけど、どうだろうね。
リカルド:そうだね、僕が思ったのはヘイローにチームメイトと識別できる何かを付けることかな。カメラとかロールフープとか、ドライバーのひとりは黄色にするとかちょっとした目印になるし、チームメイト同士でヘイローに何かしてマシンに乗ってるのが誰かファンにもう少し分かりやすくした方がいいだろうね。今はもうヘルメットがほとんど見ないでしょ? 僕らはかなり隠れちゃってるから。そうだね、今パッと考えられる中ではそれぐらいだね。
【翻訳:STINGER】
Photo by Aston Martin Red Bull Racing