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【2018】 イタリアGP(モンツァ)

モンツァ・サーキット

◆モナコGP、イギリスGPと並んで、”伝統”という言葉が似合うのがイタリアGPだ。ファッション発信地として知られるミラノの北側に位置するモンツァ公園の中に作られたオートドロモ・ナツィオナーレ・モンツァが舞台。

◆森に囲まれた落ちついたムードのモンツァは、レースの週末は真っ赤に染まる。言うまでもなくフェラーリのお膝元、観客席を埋めるファンの大半は、フェラーリのTシャツかキャップを被り、フェラーリの象徴である跳ね馬、カバリーノランパンテが描かれた旗を振るからだ。フェラーリといえば情熱を示す真っ赤なイタリアン・レッドである。レース終了後は、観客がコースにあふれだし、壮観な眺めになるのもモンツァの風物詩になっている。

◆そんなファンたちのフェラーリへの愛情が強すぎて、フェラーリ以外のドライバーが優勝すると、表彰式でそのドライバーは大ブーイングを受けてしまう。2013年に優勝したフェッテルも表彰台で大きなブーイングを浴びせられた。

◆古くは、コーナーにバンクがついた超高速コースだったが、安全性の見地からバンク部分は使われなくなり、さらに高速コーナーにはスピード抑制のためのシケインが設置されて現在のレイアウトになった。それでも平均速度は、ドライ路面で行なわれた2007年(フェルナンド・アロンソ+マクラーレン)の予選の平均速度は250km/hを超えている。また、2005年には、マクラーレンのキミ・ライコネンが、F1公式データとして最速の370km/hを超える最高速を記録している。

◆2008年は大雨で大混乱したレースをトロロッソのセバスチャン・フェッテルが予選から圧倒的なスピードで制覇したが、モンツァは他のコース以上にさまざまなドラマの舞台になっている。

◆1970年の予選では、ロータスのに乗るヨッヘン・リントが死亡するアクシデントが起きたが、その後、リントのポイントを上回るドライバーはなく、リントは天国でワールド・チャンピオンを決めた。

◆1988年に連戦連勝していたマクラーレン・ホンダが、16戦中で唯一落としたのがイタリアGPだったが、そのレースで優勝したフェラーリのゲルハルト・ベルガーのゼッケンは28。その日は、フェラーリの総帥エンツォ・フェラーリが夭逝して28日目だった。

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