大荒れのレースを語る琢磨コメント
インディカー第4戦アラバマGPは、ひどい雨のためにアクシデントが発生、赤旗中断のまま月曜日に延期された。
8位でゴールした佐藤琢磨だったが、所属のレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングから届いたコメントが、荒れたレースをつぶさに表現していた。
◆雨で順延の決勝レースを8位でフィニッシュ
2018年4月23日、アラバマ州バーミンガム発。本日、雨のために延期されたインディカー・シリーズ第4戦の決勝レースが、バーバー・モータースポーツパークで行なわれました。最長2時間と定められた今日のレースにおいて、前日に8番手まで追い上げていた琢磨は、1ストップ作戦を駆使してこのポジションを保っていましたが、42周目にディクソンに攻略されます。
その後、琢磨は周回遅れを交わしながらも順位を守り続けました。燃料補給とタイア交換のため、53周目に次のピットストップを行なった琢磨は4番手まで順位を上げましたが、コースに復帰したときには12番手となります。その後は燃料のセーブに努めましたが、66周目前後から再び雨が降り始めます。
そこでチームは、必要となった場合には再度ピットストップを行なう戦略を立案。レースがおよそ残り12分となった72周目にピットストップを実施しました。直前に9番手となっていた琢磨は、ピットストップ後に14番手へと後退しましたが、ライバルたちもピットストップした関係で順位を上げていき、最終的にピゴットがスピンすると8番手に浮上。その後、チェッカードフラッグが振り下ろされるまでこのポジションを守りきりました。8位完走は、このコースにおける琢磨のベストリザルトです。
佐藤琢磨のコメント
「ライバルが2ストップ作戦を選ぶなか、僕たちは1ストップ作戦でレースに臨みました。このため燃料を大幅にセーブしなければならず、僕たちはペースが遅いように見えたかもしれません。レース中盤まで、この作戦はうまく運んでいたように思います。やがて、2ストップ作戦のチームメイトが追い上げてきたので、彼に順位を譲ったほか、ほかのドライバーにも先行されましたが、順調のように思われました。イエローが提示されれば、僕たちにとっては大きな追い風になると考えられたからです。そうならなかったとしても、多くのドライバーがピットストップを行なうと予想されました。ところが、残念ながら雨が降り始め、レインタイアに交換するため、僕自身がもう1度、ピットストップを行なわなければいけなくなります。
この結果、僕の第2スティントはただペースが遅いだけというレース展開になり、とても残念でした。昨日は雨のおかげで8番手まで挽回できましたが、今日の雨は僕のレース戦略の助けにはなってくれませんでした。インディGPまでにはもっと速いマシーンに仕立てる必要があるので、まだまだやらなければいけない仕事が残っています」
次は、インディアナポリスのインフィールドを使ったインディGP、そして、昨年優勝したインディ500が控えている。
STINGER
photo by Honda