アロンソの“ルマン・モード”
フェルナンド・アロンソのルマン24時間が始まった。
中嶋一貴、セバスチャン・ブエミと共にトヨタTS050HYBRIDの8号車を駆って、モナコGP、インディ500とのトリプルクラウンを目指すアロンソは、昨年のインディ500に続いて、ルマン24時間に挑戦している。世界三大レースは、それぞれまったく性格が異なり、当然、ドライバーに求められる素養もそれぞれまったく別物といっていい違いがある。
昨年のインディ500のアロンソは、初めてのオーバルコースを、走るたびに習得した。慣れる状況を、「枡目を埋めて行く作業」というような表現をした。アロンソは、その作業がレース中まで続くと想定していたが、予選の段階で、「総ての枡目が埋まった」と言った。つまり、オーバルレーシングの“モード”を、初出場にして完全に会得したということだ。
チームを組む中嶋一貴は、「F1の印象とはまったく違って、耐久レースのモードがあるんだと思う」とコメントしている。
さて、アロンソ、ルマン24時間の“耐久レースの枡目”は、いつ埋められるのだろう。
ジェンソン・バトンやファン・パブロ・モントヤも参加する86回目のルマン24時間は、16日土曜日の15時(日本時間22時)にスタートする。
[STINGER]山口正己
photo by GAZOO RACING