メルセデス全滅、マックス金星!!–F1GP第9戦オーストリアGP決勝
レッドブルの地元でマックス・フェルスタッペンがレッドブルを優勝に導いた。波瀾含みのF1オーストリアGPだったが、20歳のフェルスタッペン(レッドブル)は、レースを完全にコントロール、母国オランダから大挙して押し寄せてスタンドをオレンジ色に染めた軍団の大歓声の中で雄叫びを上げた。
気温が高くなった高速サーキットの高速バトルは、最近では珍しくいリタイアが連発。メルセデスが2台ともギヤボックストラブルで消え、ルノーのパワーユニットが白煙を巻き上げ、タイヤに気泡も発生、接触も多発、5台がリタイアを喫した。
スタートから20分しないうちに、ハミルトン(メルセデス)に続いて2番手にいたボッタス(メルセデス)がスローダウン。終盤にハミルトンも、同じギヤボックストラブルで戦列を去った。ハミルトンは、ボッタスのスローダウンで出されたバーチャル・セーフティカーの間に、上位が続々とピットする中でピットに入らないミス。これはチームが判断を誤った結果だったが、レース再開の後にピットインして遅れ、やがてフェッテル(フェラーリ)に交わされた後にリタイアを喫した。
ダニエル・リカルドは、決勝日に29歳の誕生日を迎えたが、エンジンから白煙を上げてコース脇にストップ。こちらもギヤボックストラブルとピットに報告した。
フェルスタッペンは安定したペースを護って真っ先にチェッカードフラッグを受け、2位と3位にフェラーリが食い込み、3位のセバスチャン・フェッテルが、15ポイントを加え、ルイス・ハミルトンをシリーズポイントで逆転した。
中団の闘いも熾烈だった。三強に食い込む6番手グリッドからスタートしたハースのロメイン・グロジャンが、見事4位で完走してシーズン初ポイント、ハースはケビン・マグヌッセンも5位に食い込んでポイントを大きく伸ばした。
ピットスタートを強いられていたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が粘りのレースで8位に食い込めば、ザウバーのシャルル・ルクレールとマーカス・エリクソンがダブル入賞を果たした。
トロロッソ・ホンダは、ブレンドン・ハートレイが終盤に差しかかったところでスローダウンしてリタイア。ピエール・ガスリーは一時8番手にポジションを上げていたが、スタート直後にヴァンドーン+マクラーレンに追突されてアンダーパネルを傷めてダウンヘォースのないマシンを何とかコントロールしていたが、タイヤを消耗し、終盤に、アロンソ、ルクレール、エリクソンに立て続けに抜かれ、入賞圏外にはじき出されて11番手に甘んじた。
次のレースは、三連戦の締めくくり、シルバーストンのイギリスGP。
◆2018F1GP第9戦オーストリアGP決勝結果
1. フェルスタッペン+レッドブル
2. ライコネン+フェラーリ
3. フェッテル+フェラーリ
4. グロジャン+ハース
5. マグヌッセン+ハース
6. オコン+フォースインディア
7. ペレス+フォースインディア
8. アロンソ+マクラーレン
9. ルクレール+ザウバー
10. エリクソン+ザウバー
11. ガスリー+トロロッソ・ホンダ
12. サインツ+ルノー
13. ストロール+ウィリアムズ
14. シロトキン+ウィリアムズ
15. ヴァンドーン+マクラーレン
—-以下、リタイア
ハミルトン+メルセデス
ハートレー+トロロッソ
リカルド+レッドブル
ボッタス+メルセデス
フルケンベルグ+ルノー
[STINGER]山口正己
Photo by Aston Martin Red Bull Racing