フェラーリ、チーム人事に大ナタ!!
F1を専門に扱うイタリアの『Gazetta de La SPORT』紙が7日、スクーデリア・フェラーリのチーム代表が、マウリシオ・アリバベーネからマティアス・ビノットに交代すると報じた。2018年最速マシンと言われたフェラーリSF71Hでタイトルを取り逃がしたことから、体制の一新を図るため、まずは代表者に大ナタが振られた。
アリバベーネは、フィリップモリス・ヨーロッパからフェラーリに移り、2015年からチーム代表を務めていた。アリーバはイタリア語で“やってくる”、ベーネは“良くする”という意味だと期待されたが、就任期間中にチャンピオンを手にすることはできなかった。
一方のマティアス・ビノットは、1995年にスクーデリア・フェラーリのテストチームに配属され、2004年にレースエンジニア、2007年にチーフエンジニア、2009年からエンジンとKARSを統括し、パワーユニットの最高執行責任を経て、2016年にテクニカル部門の最高責任者であるチーフ・テクニカル・オフィサーに就任してフェラーリを牽引してきた。完璧に技術畑の人材。アリバィーネは営業畑を歩いてきたことが、大ナタの思い切りを現わしている。
フェラーリには、大きな変革を行なって成功した歴史とそうならなかった歴史がある。1981年に、それまでの純血主義を棄てて、英国人のハーベイ・ポストレスウェイトを招き入れ、1982年から2年連続でコンストラクタータイトルを奪ったが、1989年にチーム入りしたジョン・バーナードは、名車640シリーズという名車をデザインしたが、タイトルは取れず、1983年以降途絶えていたコンストラクターズタイトルは、1999年まで待たなければならなかった。
さてこの大ナタ、チーム力を上昇させることができるのだろうか。
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
photo by FERRARI