アルバートパークは、メルセデスに厳しいコース?!
開幕戦の舞台アルバートパークは、公道コース。特に1コーナー手前など、専用サーキットと違って路面が荒れて凸凹が目立つが、その特性が、確実に影響しているデータがある。
ルイス・ハミルトンは、アルバートパークのレースにデビューの2007年から参戦しているが、その12戦のうち7戦でポールポジションを奪って速さを見せている。特に最近の5年間は向かうところ敵なしの5連続PP。だが、優勝は3回に留まっている。これは、路面のギャップが酷いことに関係しているかもしれない。
予選は、一発勝負で、ドライバーの集中力と勇敢なマインドで一歩リードすることができるルイス・ハミルトンも、レースになるとマシンが持たないということか。
元々、速いペースで走ることができる結果として、メルセデスはタイヤへの攻撃性が強いと言われる。激しい凸凹のアルバートパークのコースは、1周ならいいが、レースの距離になると、それが重くのしかかる、ということが考えられる。ボディ下面の空気の流れを最優先して長いホイールベースを採用していることも、予選とレースのデータに影響しているかもしれない。
合同テストが行なわれたカタルーニャ・サーキットは、全21戦のサーキットのそれぞれの特性がすべて盛り込まれたコースと言われるが、メルセデスにとっては、開幕戦の状況は、テスト結果より厳しいということになりそうだ。
[STINGER]山口正己
photo by MERCEDES