シーズン最速のサーキットで試されるホンダの進化
アストンマーチン・レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ここまでの8戦総てを、考えられる中で最高の結果で終えている。すなわち、メルセデスとフェラーリのビッグ2の4台に続いてチェッカーフラッグを受けている。つまり、4台がそろって完走したら5位、4台のうちの誰かがコケれば4位、2台コケれば3位だ。つまり、取りこぼしがひとつもない。
そしてその安定性は、ホンダのパワーユニットにも言えている。
レッドブルのヘルムート・マルコは、ホームグランプリのレッドブル・リンクのオーストリアGPを前に、「マックスは説得力のあるレースを確実にこなしているが、今年のホンダ・エンジンは信じられないほど信頼性があって一度も問題が出たことがない。でも、将来的にはより多くのパワーを得るために、さらに進化がほしいね」とイタリアメディアに語った。
最終進化型のスペック3を投入したフランスGP後に、ホンダF1レーシングの田辺豊治テクニカルディレクターは、「フランスに投入したスペック3のパワーユニットが、予測通りに機能したことを認識していますが、まだ改善の余地があり、オーストリアでより良い総合結果を得るべく努力を続けます」とコメント。オーストリアGPでのさらなる進化を期待させた。
レッドブル・リンクは短いコースだが、最高速は21戦中最高といわれ、当然ながらパワーユニットのポテンシャルが大いにモノを言う。
[STINGER]山口正己
photo by formulaone.com