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フェラーリ100:メルセデス98:ホンダ96:ルノー93のパワーユニットの序列に変化の兆し/?!

マラネロで、そしてサクラで、さらなる進化が進められている。

レッドブル・ホンダがシーズン初勝利を飾ったオーストリアGPの直後に、ホンダのサクラ研究所の開発部門専任者である浅木泰昭執行役員に、4メーカーのパワーユニットポテンシャルについて伺った。

「フェラーリが100とすると、メルセデスが98、ホンダが96、ルノーが93といったところだと思いますが、いかがでしょうか?」というものだったが、浅木さんは、「車体の状況でもいろいろ違ってくる。ダウンフォースに対する考え方も違うので、パワーユニットだけをとりだしてというのは、どうでしょう」とお茶を濁したが、否定しなかったことで、この予想は大方当たっていたと思えた。

まさしく、比較的低速なハンガロ・リンクのハンガリーGPで、長いストレート区間をパワーで稼いでいたフェラーリが沈み、レッドブルが躍進したのは、車体の重要性を改めて認識させた。

これに対して、休み明けに控えるスパ-フランコルシャンとモンツァのベルギー-イタリア連戦は、超のつく高速コース。パワーユニットのポテンシャルが大きくモノを言う。特に、モンツァは、ストレートとシケインをつないだ単調なコースで、コーナリング性能より、立ち上がり加速と最高速の伸びがタイムに大きく影響する。つまり、パワーユニット・サーキットということ。

モンツァでは、どのチームも、ギリギリまでダウンフォースを削った軽いウィングでストレーストピードを稼ぐセッティングをしてくるはずだが、ここで、パワーユニットのポテンシャルの比率を、別確度から眺めてみよう。

実は、ポテンシャルが高いほど、“伸びシロ”の大きさが少ない、という見方ができる。つまり、フェラーリはすでに100で伸びシロはほぼない。メルセデスも頭打ち。となると、ホンダとルノーに期待がかかるはずだったのだが、どうやらフェラーリは、天王山のモンツァに備えて、現在100のはずのパワーユニットを20馬力強力にした新型を、休み明けのベルギーGPに投入するのではないか、といわれている。

進化するホンダ・パワーや王者メルセデスの三強対決は、ますますドラマチックになって後半戦に突入する。

[STINGER]山口正己
photo by FERRARI

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