目隠し禁止で、“より分かりやすいF1”へ!!
2020F1GPは、ちょっとした記念すべき年になる。プレシーズンテストが、公式のF1®イベント最初の年になるからだ。
全10チーム合意で、これまでよりも詳細なテスト情報がファンに向けて届けられる。なぜなら、これまでテストの風物詩ともいえた“目隠し用の衝立”が禁止されるからだ。
隠すのはF1らくしなくケチなイメージがあったことから、バーニー・レエクレスト時代に“目隠し禁止令”が発令されたことがあったが、再び衝立時代に逆戻り。最先端技術を競う場だから、という暗黙の理解の上で、チームがガレージの前に衝立を立ててコソコソと(粛々と?)テスト・プログラムが進んでいた。
視界がクリアーになるのはいいことだが、クラッシュやテクニカルな問題で修復が必要な場合は例外とされている。その例外がどこまでなのか、どんな規則になるのか注目される。衝立ではなく人垣ならいいのか、部分的にカバーをかけるならいいのか。
とはいえ、テストの開始直後から、ピットレーンのメディアやグランドスタンドのファン、F1 TVで観られるテスト中に、誰にでも10チームのニューカーをつぶさに観察することができる、ととりあえずは解釈できるが、狩猟民族の思考回路は我々農耕民族と違って、チーム側が“約束”をいかに有利に解釈してくるか、これはニューマシンとは別に、興味深いテーマになりそうだ。
[STINGER]山口正己
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