ウィリアムズに、エール!!
F1合同テストの6日間を終え、そこで得たデータを元に、それぞれのチームが2020年に向けての最終調整を行なっている。注目は、テールエンダーというありがたくない接頭語を着けられてしまったウィリアムズだ。
まだまだ後方グループに変わりないが、他チームとの差が大きく縮まったことをF1合同テストのラップタイムと、周回数が立証した。
ニコラス・ラティフィを迎え、先輩に昇格したジョージ・ラッセルは、テストを振り返って進化を確認したことを素直に喜んでいる。
「ボクたちが去年よりはるかにいいポジションにいると思います。もちろん、現実的には、まだ最も遅い車だと思うし、有頂天になるつもりはないけれど、間違いなくギャップは縮まりました」
「これは冬の間に期待していたことでした。メルボルンに行って見ますが、真ん中より少し後ろを目指したいです。他のチームと比較するのはまだ早いけれど、どこが進化したのか理解しているつもりです」
去年のウィリアムズは、資金難からパーツの製作が追いつかず、F1合同テストのスケジュールに間に合わずに遅れて参加するという恥ずべき状況に陥り、シーズンに入っても、優勝経験を持つベテランのロベルト・クビツァと才能溢れるGP2チャンピオンの腕を持ってしても、最後まで最下位を脱することが出来なかった。入賞は、ドイツGPでの上位の失格の上での10位1回だけ。Q2に進めたのは、クビツァとラッセル合せて4回だけだった。
しかし、F1合同テストの結果は、アルファロメオの前の9番手、マクラーレンのサインツに僅か5/100秒遅れという結果。Q2の常連チームの仲間入りが充分に期待できそうだ。
トップの闘いだけでなく、ホンダだけでなく、2020年は応援しなけれはならないチームがまたひとつ増えた。
[STINGER]山口正己
photo by WILLIAMS