2020F1GP開幕に向けて具体的な動きが始まった
すでに各チームやFIA、リバティメディアなどの先発隊は、3月12-14日の開幕戦オーストラリアGPに向け、会場のアルバート・パークが位置するメルボルンに到着して準備を進めている。
錯綜する情報の中には、コロナ・ヴィールスのために懸念を煽るものもあるが、その多くが勝手な想像を膨らませたものでお門違いも見える。オーストラリア当局も、開催に向けて万全の体制を敷き、関係者は緊迫感の中で準備を進めているからだ。
懸念情報の中には、フェラーリやピレリなどのF1の中枢が、コロナの被害が広かっているイタリアに本社を構えていることを指摘しているものもあるが、楽観はできないにしても、入国での検疫など、F1は特別待遇を受けるのが常であることを、知ってか知らずか無視して、結果的に煽りを入れ、大切なのは“正しく怖がること”であることをすっかり忘れている。
日本でのF1は、まだまだポジションが低いが、イギリス、イタリアなどの自動車文化的先進国でのF1の理解度は格段に高く、“開催すること”を基本に物事が進んでいる。オーストラリアも当然、そうした思考の中で、最善の方法を慎重に検討して準備を進めている。
無責任報道に煽られ、なんでも反対すれば正義、という勘違いに煽動されないように、冷静に対応したい。
[STINGER]山口正己
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