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モナコがダメでカナダがコロナに負けない理由

半分がパーマネント・コース!?

コロナ騒ぎで、F1GPの延期や中止が相次いぐ中で、6月14日決勝のカナダGPが、依然としてスケジュールの変更を告げずに開催の方向にあるのはなぜだろう。

◆短期間で設営可能

カナダGPの舞台は、ジル・ビルヌーブ・サーキット。公道コースとして知られるが、モナコやアゼルバイジャンと大きく違うのは、公道は半分で、あとの半分がパーマネントコースだ、というところ。その違いで、モナコやアゼルバイジャンに比べて、スタンドなどの設置は「2~3週間」と言う。

3月16日に中止を決めたモナコGPは、当初延期も考慮していたが、設営の時間などを考慮すると、必要人員の確保が不可能であることから中止を迫られた。だが、同じ公道コースでも、カナダGPは事情が違い、短時間で設営可能なので「延期も対応できる」という。

カナダGPの歴史をみると、1978年10月08日に現在のコースで初開催されたが、翌年から9月末開催となり、1982年から6月13日に移動。その後、6月中旬に定着したのは、秋と冬の厳しいことを考慮して、FOCA(フォーミュラワン・コンストラクターズ゙・アソシエーション=かつてのF1GPの運営団体)との合議で決めたものだった。

◆アメリカGPとのセット開催

カナダGPは、ヨーロッパからのマシンやパーツの移動を考慮して、アメリカGPとセットで組まれていたが、1982年がアメリカ東GPと無理矢理名付けられたラスベガスの駐車場、1983年がこちらも無理やりが見え隠れしたダラスの市街地、その後、デトロイト市街地での“アメリカ東GP”とのセットで行なわれるようになった。

ある意味、経済的に潤っていたアメリカで、F1が年間2戦行なわれていたことがカナダGPを支えた形と言えるが、無理矢理ながら継続開催ができたのは、半分がパーマネント・サーキットだったから。

[STINGER]山口正己
souce:Fi.com
photo by Honda

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