苦慮する2020シーズンの行方
Formulaoneのチェイス・キャリーCEOは先週、「夏にシーズンが始まることを十分に期待しており、15〜18レースのカレンダーが改訂されている」と語っていたが、世界中でCOVID-19の危機が拡大し、各国政府が制御のために戦いを繰り広げているため、その見方は楽観的という声も出ている。トップチームの中には、2020年シーズンができるかどうかわからないと疑問視する声もある。
キャリーCEOは、「収入低下に直面しているチームを支援すべく、すでに一連の措置を講じています」と語り、Formulaoneと設計と製造に数か月を要するシャシー開発のコストを削減するために、来年導入される大規模な規則の改訂セットの導入を1年先のばしし、チームの負担を軽減、2021年まで現状のシャーシが持ち越され、他の部分も、何を凍結するかについて議論が進んでいるとしているが、事態は予断を許さない。
本来8月に予定されていた3週間の夏休みを3月と4月に前倒ししているが、国家の封鎖の結果、工場閉鎖を指令された場合、閉鎖が延長される可能性をも当然出てくる。
こうした状況の中で、キャリーCEOは、飛行機のフライト制限が解除された場合は、より多くのレースを実現するために、元のカレンダーを完全に破棄する必要があるかもしれないこともあるとした。
ちなみに、F1のルールでは、選手権を成立させるためには最低8レースが必要とされている。
[STINGER]山口正己
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