ロン・デニス、100万ポンドを国営医療サービスに寄付
元マクラーレンのボス、ロン・デニスは、COVID-19と最前線の医療現場で闘うNHS(イギリスの国営医療サービス)のスタッフに、アブソリューテイトスから食事を提供することを目指し、自ら100万ポンド(日本円で役1億3000万円)を寄付すると共に、SaluteTheNHS.orgを立ち上げ、NHSへの寄付を呼びかけている。
アブソリュート・テイトスは、マールボロ・マクラーレン時代にモーターホームのシェフだったリンディ・レディングが、1997年にロン・デニスの出資で立ち上げ、まずはマクラーレンのモーターホームでケータリングを行なっていた食事サービス。その後レディングがアブソリュート・テイストとして独立し、ロンドンを起点に、出張ケータリングを展開しているが、元々F1GPの現場でのサービスを基本としていたことから、仮設テントなどへのサービスはお手のもの。ここでもF1GPが社会に貢献することになった。
『DennisのDreamChasing財団』からの100万ポンドは、NHSの最前線スタッフに100万食を無料で提供するシステムの構築に役立てたいとするデニスは、集中治療室の麻酔医である彼の娘シャーロットから、NHS労働者が直面している問題を伝えられて立ち上がった。
「シャーロットは、とても人間的かつ個人的な問題を抱えて私のところにやって来ました。財団がこれを受けとめる。これがすべてのです」。
「問題は、特定のセクションにある交差汚染のために彼らの臨床領域にとどまらなければならない医療スタッフが多く、彼らの多くは食事の場所から遠いところで働いており、彼らに届くのは冷たい食事です」
「また、最前線のスタッフは、非番になっても食事と睡眠のどちらかの選択を迫られます。医療スタッフを最前線で活躍できるために、最低限できることは彼らの食事を用意することです。いま私たちは、個人、企業を問わず、立ち上がってCOVID-19との闘いに対する努力をしなければなりません」
「私たちは皆一緒です。この戦いに重要なNHS労働者が栄養価の高い食事を確実に取れるようにするために、このイニシアチブをリードできることを嬉しく思います」
「彼らの心配を一つでも少なくできます。私たち全員が、私たちの命を救うために、彼らがしている仕事に畏敬の念を抱いて、このSalutetheNHS.orgを呼びかけました」
「私はこれまでに一緒に達成した素晴らしい成果に非常に感銘を受けましたが、この業務全体を継続するには、他の人々からのサポートと継続的な寄付が必要です」
【STINGER】
Photo by McLaren