シルバー・アローからブラックアローへ!!
メルセデスは、チームのルイス・ハミルトンが推進する人種問題に呼応する形で、バルテリ・ボッタスのマシンを、本来の銀色から黒に変えることにした。
ルイス・ハミルトンが行なった人種差別問題の提唱受けたもの。
欧米での人種差別の問題は、日本では考えられないほどデリケートかつ深刻な問題となっているが、2台のクルマの色を変えることで、メルセデスは柔軟で公平な思考を伝えている。
日本でハミルトンは、“6度のワールドチャンピオンに輝き、もうすぐミハエル・シューマッハの7ドの世界タイトルの記録を抜く勢いのイギリス人”として理解されているが、“F1史上初の黒人スーパースター”という視点もある。これに対して異を唱える人種差別思考も存在する。ハミルトンは、そうした動きに対するキャンペーンとして“Black Lives Matter”と呼ばれる運動を起こしている。
車の色を変更することに加えて、ハミルトンとボッタは2020年に黒いレーシングスーツを身につけ、ボッタスと共にヘルメットのデザイン変更を進めている。
「私たちはスポーツを超えた遺産を築くために強力なメッセージを送ります」
チェイス・キャリーFormula-one代表は、
「6月22日に発表された#WeRaceAsOneは、FIAが発表した#PurposeDriven運動を支援するもので、この前例のない時期に世界中のすべての人が示した勇気と団結に感謝する我々の思いです」とハミルトンの意見に賛同している」とコメントした。
また、FIAのジャン・トッド会長は、「COVID-19パンデミックに関連するモータースポーツへの提案は、F1や取り巻く分野の未来を築く試金石になります。コスト削減の新ルールと、モータースポーツの人気を高める取り組みが含まれますが、重要なのは、モータースポーツの社会貢献を利用して、健康、安全、経済、環境、教育などをカバーすることが、#PurposeDrivenの意図であり、その取り組みの一環である#WeRaceAsOneを歓迎します」と述べて、以下のように続けた。
「フォーミュラ1を使用して、FIAは、肌の色、性別、宗教、民族的または社会的起源に対する差別と闘い、モータースポーツの意義を広める必要があります」
【STINGER】
photo by Formulaone.com