ロイテマン、再び集中治療室へ
F1GPで12勝を記録しているアルゼンチンのカルロス・ロイテマンは、消化器系統の病から熱病に苛まれ、5月にアルゼンチンの病院に入院したが、回復の兆しを見せ、一端は退院して自宅療養をしていたが、病状が悪化して、集中治療室に再入院した。
ロイテマンは、F1ドライバー引退後、サンタフェ州知事を務めた後にアルゼンチン上院議員としての任務の最終年を迎えていた。
ロイテマンが入院したサンタフェ療養所の臨床部門のコーディネーターであるセバスチャン・デル-パゾ博士によると、79歳のロイテマンの容態は複雑で、継続的な監視が必要という。
「カルロス・ロイテマン上院議員は、貧血、低アルブミン血症、感染症、血行動態の不安定性のため、集中治療室に入院しています。慢性肝疾患は、長期にわたる門脈緊張や肝不全などの既存の病状のため、予断は許されません。最新のレントゲンでは、今月初めに入院した原因となった消化器出血の他に、別の合併症があることを示しています」
ロイテマンは、1972年アルゼンチンGPのデビュー戦でいきなりポールポジションを奪い、F1GP146戦に参戦。1974年にブラバムBT44で初優勝すると、ブラバムで4勝、フェラーリで5勝、ロータスは勝ち星はないが、ウィリアムズで3勝し、合計12勝を記録。1982年には、ネルソン・ピケに次ぐシリーズ2位を得ている。
F1での表彰台は45回を記録しているが、WRCのアルゼンチン・ラリーに2回参戦し、2戦とも3位に食い込んで、現役F1ドライバーとしては、異例の活躍でドライビングの才能を証明した。
[STINGER]山口正己
photo by FERRARI