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中嶋一貴、TGR-WECチームを勇退

最後を飾る文字どおりの最終戦に注目を集める中嶋一貴(中央)。左はアロンソ、右はブエミの2018-2019チャンピオン・トリオ。

2012年からトヨタ・ガズー・レーシングのメンバーとして、ルマン24時間を中心に数々の栄誉を築いた中嶋一貴(36歳)が、2021年のWEC最終戦となるバーレーン8時間を最後にWECレギュラードライバーとしての役割を終えることをトヨタ・ガズー・レーシングが伝えた。

中嶋は、ル・マン24時間レースでの3度の優勝を飾り、2018-2019年シーズンにはセバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソとのトリオでWECシリーズチャンピオンを獲得、FIAの殿堂入りを果たした。

この最終戦は、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレーとのトリオでGR010 HYBRID 8号車を駆る中嶋の、2度目のWECチャンピオン獲得が期待されている。中嶋は最終戦を前にした現在、首位に15ポイント差のランキング2位に着けている。

中嶋は、ハイブリッド・プロトタイプレーシングカーのTS030 HYBRID最初のテストが行われた2012年1月からチームに加わり、WECで58戦して16勝を挙げている

中でもル・マン24時間レースで活躍し、2014年には、日本人初のポールポジションを獲得。決勝レースでは、首位を独走しながらリタイア。ポルシェ、トヨタ、アウディの三つ巴で注目を集めた2016年には、ゴールまで1周のところで、“I have no power!!”と無線で伝えてストップという衝撃的な結末も経験している。

こうしたル・マンでの困難なレースを経て2018年、中嶋は悲願のル・マン24時間をトップでゴール。さらに2019年-2020年と3年連続ル・マン制覇を果たした。

ちなみに、トヨタ・ガズー・レーシングの2022年ドライバーズ・ラインナップは、数週間以内に追って発表予定という。
【STINGER】
photo by GAZOO RACING

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