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久々の“光る奴”–角田は最終戦の予選でどこまでイケる!?

ちょうど1年前、テスト中の角田裕毅。もう、このときのルーキーではない。

超高速で行なわれた21戦で、角田裕毅が注目度をさらに上げ、続くアブダビGPのヤス・マリーナ・サーキットのフリー走行初日を、チームメイトのピエール・ガスリーの前で終えた。

ダンダンよくなるホッケの太鼓。いや、ダンダンではなくドンドンだ。アブダビGPの国際映像が、角田裕毅+アルファタウリ・ホンダを映し出す時間が長かったことがなによりの証明、世界中の期待の目がYUKIに釘付けになっている。

相変わらずの強気の発言もファンを喜ばせてくれる。ヤス・マリーナ・サーキットのフリー走行2で、ピエール・ガスリーの前の7番手。“気分はどう?”というインタビューに、「ちょっと複雑。ペレスに邪魔されたから」とストレートにコメントした。条件が整えば、「ハミルトンでも誰でも怖くない」と平然と口にする。

激しい口調で情報を伝えるピットとの無線が流れる度に、全盛期のキミ・ライコネン思い出す。ルノー時代、アブダビの“Leave Me Alone”(ほっといてくれ)が有名だが、ゴーイング・マイウェイ、というより、才能に追いつかない周囲への苛立ち、という思考のメカニズムがそっくり。

サウジアラビアGPのジェッダ・コーニッシュ・サーキットは、全員が走ったことのないコースだったが、ヤス・マリーナ・サーキットも、大幅なコース改修で、大きく短縮され、オーバーテイクをしやすくしたといいながら、実は抜きにくいコースになっていたことがフリー走行で判明した。つまり、簡単には抜けないコース。予選がいつも以上に重要だ。

サウジアラビアGPでは、超高速の度胸と反射神経が必要だったが、新装のヤス・マリーナ・サーキットは、ブレーキングの巧みさと、そこからの加速のポテンシャルも必須。

最後のF1GPになるホンダと角田裕毅の実力。両方が試される予選。こついは見逃すわけにはいかない。

[STINGER]山口正己
photo by Scuderia AlphaTauri

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