【2018】 カナダGP(モントリオール)
ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット
◆モントリオールで行なわれた1976年のオリンピック競技場跡地を巡る1周4.361kmの半公道コース。長いストレートと強く曲がり込んだコーナーが組み合わされているため、ブレーキにストレスがかかることで有名だが、2010年からは、燃料補給が禁止され、特にレース序盤は重さがブレーキにストレスを与えることから、さらにブレーキへの配慮が必要になった。
◆名称のジル・ヴィルヌーブは、フェラーリの創始者であるエンツォ・フェラーリが最も愛したドライバーといわれながら、1982年に壮絶なアクシデントでこの世を去ったカナダ出身のジル・ヴィルヌーブに由来する。息子のジャック・ヴィルヌーブは1997年ワールド・チャンピオン。
◆ジル・ヴィルヌーブと、モントリオールといえば、雨のフリー走行で、後にワールド・チャンピオンになるジョディ・シェクターが、走行後に語ったコメントが記憶に残る。「雨の中でこれ以上ない完璧なラップができた。けれど、ピットに戻ってタイムを観たら、ジルは、それより10秒も速かった」。
◆日本人にとって思い出のカナダGPと言えば2007年。佐藤琢磨が非力なスーパー・アグリで、マクラーレンのフェルナンド・アロンソを追い上げ、そして抜いた場面を思い出す。もちろん、タイヤを使い切ってしまったアロンソだったとしても、マクラーレンをスーパー・アグリが追い越すシーンは鮮烈に日本のファンに届いた。
◆公道を使うことに由来して、コース内側の縁石の攻略もタイム短縮の肝と言われる。2007年のレースで、トヨタTF106のサスペンションが折れたのもここだった。