「対策万全で第2戦へ」–田辺豊治ホンダTD
大波瀾の2020F1GP開幕戦に続いて、チームは、同じコースの連戦、というこれまでにない闘いを控えている。この先も、9週間で7レースという強行軍のレースカレンダーが続いていく。
今週末は、“シュタイアーマルクGP”と名付けられた3連戦の2戦目。開幕戦に続いて、オーストリアのレッドブル・リンクで行なわれる。
波瀾の展開となった開幕戦で、Honda勢は厳しいレースを強いられた。アストンマーチン・レッドブル・レーシング・ホンダの2台は、いずれも電気系統のトラブルに見舞われ、アルボンは完走扱いになったものの、闘いの蚊帳の外。一方、チーム名変更後初レースを迎えたスクーデリア・アルファタウリ・ホンダは、ダニール・クビアトが、レース残り約1周のターン1で左リアタイアいパンクでレースを終えたが、ピエール・ガスリーは、で力強い走をみせて7位入賞で6ポイントを獲得した。
レッドブル・リンクでの2戦目は、全チームが開幕戦で集めたデータを分析したうえでの戦いとなるが、アストンマーチン・レッドブル・レーシングの2台のトラブルを迅速に対応して心機一転で挑む構え。
ドライコンディションでの開幕戦に対して、荒天も予想されているが、ホンダ勢一同、ポジティブな結果をめざして万全の準備で臨む構えだ。
田辺豊治Honda F1レーシング・テクニカル・ディレクター
「開幕戦は、厳しい結果になりましたが、数々のコロナ・ウイルス感染対策、更に無観客という状況の中で、安全にレースができたことは、F1やスポーツ界にとって大きな前進になったと考えています」
「今週末は、同じオーストリアでF1史上初となる同一サーキットでの2週連戦になり、先週末に収集したデータをフル活用し、さらなる最適化を進める形になりますが、天気が荒れる予報が出ており、その点も考 慮に入れて準備を進めています」
「アストンマーチン・レッドブル・レーシングの2台の問題は、それぞれ異なる電気系のトラブルが原因でした。短い時間の中でチームと共に詳細解析を進め、考えうる対策を施す準備を進めています。なお、2台ともにPUそのものにダメージはなく、第2戦も初戦と同じPUを搭載して戦います」
「先週は悔しいレースになりましたが、今週は4台のマシンが完走し、いい結果を得られることを目指して戦います」
【STINGER】
photo by Honda