予選前に加えた変更がレースで利く!?–トロロッソ・ホンダ首脳陣のコメント
スペック3で本格的な闘いを始めたトロロッソ・ホンダ。目まぐるしい予選を経て、ピエール・ガスリーがQ3に進出した。レースに向けて、悪くない感触のようだ。
田辺豊治ホンダ・テクニカルディレクター
—-明日も雨の予報なので、様々なシミュレーションを行って臨みます
「昨日の走行データをもとにマシンのセットアップを煮詰めて午前のプラクティスに臨み、いい感触を得た上で予選に向かうことができました。
午後の予選では時折小雨が降る状況のなか、ガスリー選手が力強い走りを見せてくれたことにより、Q3進出を果たすことができました。
明日もレース中盤から終盤にかけて雨の予報が出ていますので、様々な状況に対してシミュレーションを行なった上で決勝に臨みます」
ジョナサン・エドルズ・トロロッソ・チーフ・レースエンジニア
—-マシンに加えた変更が、明日のレースでの上位進出に役立つはずです
「昨日はショートランがよかったので、夜はロングランのペースに焦点を当てて作業を進めました。おかげで、P3では多くのセットアップ変更を試し、明日のレースに向けてパフォーマンス向上を果たせたと思います。一方、そのような変更を加えてもショートランのペースはよかったので、予選では、1台は確実に、うまくいけば2台ともQ3に進出できる自信がありました。雨が降り出すのが分かったので、セッションは難しくなり、ピットウォールも慌ただしかったですし、ガレージの作業も大変でした! 残念ながら、Q1でブレンドンはターン8でタイヤをロックさせるミスがあり、わずか0.016秒差でQ2進出を逃してしまいました。
Q2もドライとウエットが入り交じる難しいコンディションでしたが、雨用タイヤを使うほどの雨量ではありませんでした。スーパーソフトを使える適切なタイミングでコース上にいることが狙いで、うまく対応することができてQ3進出を果たしました。Q3では本来のペースを発揮できなかったので、原因を把握する必要があります。Q2までにタイヤを多く使い、新品が1セットしか残っていなかったので、その点はライバル勢が有利でした。ただ、それを差し引いても、ペースを上げられませんでした。Q1とQ2の時点で予想していたペースに届いていないことが分かっていたので、リスクを冒して他のマシンよりも最後にアタックすることを選びました。作戦通りトラックポジションはよかったのですが、ピエールがマシンの力を引き出そうとしても、勝負になるラップにできませんでした。Q3に進めたのはいいことですし、マシンに加えた変更が、明日のレースでの上位進出に役立つはずです」
STINGER
photo by TOROROSSO