それ以上聞くなら頭突きをお見舞いする — カナダGP木曜記者会見
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は次の4名が参加。
バルテリ・ボッタス(メルセデス)
ランス・ストロール(ウィリアムズ)
ストフェル・ヴァンドーン(マクラーレン)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
※4人のコメントを抜粋して掲載しています。
ボッタスは投入を延期した新型エンジンと来年の契約、ストロールは母国GP、ヴァンドーンは今シーズンのここまでのパフォーマンス、そしてフェルスタッペンはウンザリするほど質問されている今シーズンのクラッシュについてそれぞれ語った。
Q.ランス、あなたのホームレースなのでとても忙しい週末になると思いますが、モントリオールでのレースはとてもエキサイティングなのではないですか?
ランス・ストロール:その通りだよ。ホームは素晴らしいね。この週末をすごくエンジョイしてるし、いろんな予定があるからちょっと忙しい週末だけど、ホームにいられるのは最高だし明日マシンに飛び乗るのが待ちきれないよ。
Q.マックス、モナコの土曜日は厳しいものでしたが、日曜日はそれよりよい一日でした。その週末から何か収穫はありましたか?
マックス・フェルスタッペン(以下、フェルスタッペン):うん、レースを楽しんだよ。ストフェルともいいバトルができたしね。彼は僕にあんまりスペースを与えてくれなかったし、上手くやってたと思う。そうだね、ポイント圏内まで復帰できた。最後尾からね。だから個人的に日曜日はすごく楽しめたよ。
Q.日曜日のレース後、チームからあなたはアプローチを変更した方がためになるだろうという内容のコメントがいくつかありました。それはどういう意味で、あなたはアプローチを変更するつもりでしょうか?
フェルスタッペン:そうだね、僕に対するアプローチを変えるべきっていうコメントには本当にウンザリしてる。そうするつもりはまったくないよ。レースのあとは話し合いをするのに最適なタイミングじゃない。だからそういうコメントをする人の話を聞く気はないよ。僕は自分自身のことをやってる。もちろんシーズン序盤からここまで順調でも僕が狙ってたような状態ではなかったけどね。いくつかミスはした。特にモナコと中国だと思うけど、それについてまだ話し続けても意味がないし、もう本当にウンザリだよ。今回は前回のレースで何があったかについて質問し続けるよりいい質問がないみたいだね。僕はこれからのことだけに集中してる。状況をいい方向に持って行く自信はあるよ。スピードはあるワケだからね。どの週末も僕はずっと速かった。僕が遅いなら問題だけどね。そうだったら致命傷だよ。
Q.ありがとうございます。ストフェル、フェルナンド(・アロンソ)は今年のここまで、あなたの方が予選もレースも上手くやっていると話しています。それがあなたのパフォーマンスを物語っていると思いますか?
ストフェル・ヴァンドーン:そうは思わないよ。確かに記録としてはそういうふうに出てるんだと思うけど、実際のところ僕らはかなりの接戦だと思ってる。去年の僕らの位置からすれば、今年の僕らはすごくいい位置にいる。毎回、思い通りに行くとは限らないと思う。ちょっとツキがないときも何回かあったしね。それにフェルナンドの方が速いこともあったし、それが普通だよ。僕らは正しい方向に進んでると思うよ。
Q.ボッタスとフェルスタッペンにエンジンに関する質問です。メルセデスが今回アップデートを持ち込んでいないことは分かっています。そこで、それが大きなハンデキャップになるかどうかを教えてください。マックスは新しいエンジンを投入すると思いますが、そのアップグレードには何が期待できますか?
バルテリ・ボッタス(以下、ボッタス):今回のレースに新しいパワーユニットを持ち込むつもりだったんだけど、それは以前のものに対してゲイン(パフォーマンスの向上)は小さいものだった。いくつか問題が見つかったから万全のためにそれを完ぺきに仕上げる必要があったし、上手くいけば2週間で投入できそうだよ。確かに新型は少し改善してるんだけど、旧型のフェイズ1(初期型)は悪いエンジンじゃなかった。いい仕上がりだしまだ状態もいい。信頼性もあるから心配はしてないよ。それから、その旧型をシーズン後半のブダペストでも使うことを計画しててね。それとは別にブダペストで新しいのを1基投入するつもりだからちょっとペナルティを貰うことになるだろうね。
Q.マックスはどうでしょう?
フェルスタッペン:そうだね、もう少し馬力アップを期待してるよ。トラックでどう機能してくれるか確かめるけど、アップデートはいつでもありがたいね。
Q.マックス、なぜあなたはこれほどアクシデントが多いのでしょうか?
フェルスタッペン:わからないよ。この会見の最初にも言ったけど、そういう質問にはもう本当にウンザリだよ。もしまだ同じようなことを聞いてくるなら頭突きをお見舞いしちゃうね。
Q.バルテリ、契約について教えてください。話し合いは進めているのでしょうか?
ボッタス:レースの週末は特に考えようとしないで、とにかく仕事に集中してる。それが一番だし、レースとレースのあいだが理想的だと思うんだけど、正しいタイミングが来ればチームと話し合いを始めるよ。そのときがまだ当分先ってワケじゃないけど、僕は心配してないしプレッシャーも感じてない。僕はいい位置にいると思うし、僕とチームの関係はポジティブで常に一緒に改善してこれたから、とにかく続けるだけだしもう少し先になってからだね。
Q.マックス、アップグレードに関して質問です。それをミルトンキーンズ(レッドブルのファクトリー)のシミュレーションで確認したと思いますが、それで(予選)Q3でメルセデスやフェラーリに対抗できるようになると思いますか?
フェルスタッペン:そうは思わないけど、少しは近づけると思うよ。
Q.マックス、あなたは次の週末、次のレースにだけ焦点を合わせてると話されました。モナコのあと、そのプロセスというのはどのような効果があるのでしょうか? 単純にあなたの頭をスッキリさせるだけなのか、それともあなたのお父様やチーム代表のような人たちと議論を重ねることでしょうか?
フェルスタッペン:それはプロセスではないよ。グランプリが終わったらチームにもどって、すべてを分析して家族とか友達と何でもいいけど話をする。でも僕はどこが上手くできる可能性があったのか、どこがよかったのかはよく分かってるし、それを次のグランプリで活かすつもりだよ。
Q.頭突きをされる危険性がありますが、マックス、単純に疑問に思うのですが、今年はどうしてクラッシュが多いのか説明できますか? あなたがこれまでのF1のキャリアで出くわした回数より多いので疑問に思いました。これは正当な質問だと思うのですがいかがでしょう?
フェルスタッペン:そうは思わないよ。僕のせいだったのは2回だけだし、例えば2016年のモナコでは1回の週末で3回あった。それはみんなが語っているような劇的なものじゃないし、本来ゲットするべきだった程ポイントをゲットできてないけど、それは僕のせいだけじゃない。もっと上手くやれた可能性はあるけど、みんな大げさに言いたがるからね。
Q.マックス、今シーズンの浮き沈みに対して線を引くために、どれだけここで勝ちたいと感じていますか?
フェルスタッペン:どのグランプリでも勝ちたいけどね。だからいつも通りのアプローチをするよ。
【翻訳:STINGER】
Photos by Aston Martin Red Bull Racing