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2つを比べるとやっぱり違う? — スペインGP木曜記者会見


スペイン出身のアロンソとサインツに質問が集中。アロンソは優勝したWECについても語った。

木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は次の4名が参加。

フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
ブレンドン・ハートレイ(トロロッソ)
セルジオ・ペレス(F.インディア)
カルロス・サインツ(ルノー)
※4人のコメントを抜粋して掲載しています。

アロンソとハートレイは先週アロンソが参戦したWECとF1の違い、ハートレイはここまでのホンダのパワーユニットの感触、ペレスはアゼルバイジャンでメキシコ人最多ポディウム記録を更新したこと、サインツは憧れの先輩アロンソと一緒にポディウムに上がる夢についてそれぞれ語った

Q.ブレンドン、バクーでF1初ポイントを獲得しましたね。どんな気分でしたか?
ブレンドン・ハートレイ(以下、ハートレイ):そうだね、多分ちょっと安心したかな。これまでもチャンスはあったけど、それを活かし切れなかったからね。バーレーンは特にそうで、僕らのマシンは速かった。だからようやく初ポイントをゲットできてよかったよ。最終ラップはザウバーのマーカス(・エリクソン)が迫って来て、プレッシャーを掛けられてた。クリーンに抑え切ったし、初ポイントをゲットできたしで満足してるよ。

Q.昨シーズンの終盤、あなたはF1とWEC(世界耐久選手権)を掛け持ちしていましたが、今年はF1一本に絞っています。これからのレースであなた自身とトロロッソに期待してることは何でしょう? すべてがまとまって来ているのを感じますか?
ハートレイ:強く感じるよ。バーレーンはすごくがっかりだったよ。トロロッソがあんなに戦闘力の高いマシンを用意してくれてたワケだし、もう少しでQ3入りできてたからね。でもペナルティを貰っちゃって、そこではポイントをゲットできなかった。ここ数戦は僕らはチームとしてかなりだったしチャレンジングで、バーレーンのときみたいなぺースはまったくなかったよ。だけど去年よりずっと快適になってるよ。それでも完璧な週末のためにすべてがまとまるのを待ってるけどね。

Q.セルジオ、アゼルバイジャンではキャリアで8回目のポディウムに上がり、ペドロ・ロドリゲスの持つメキシコ人の記録を更新しました。あなたにとってどんな意味がありましたか?
セルジオ・ペレス(以下、ペレス):そうだね、アメージングな結果だよ。特にシーズンのスタートが難しい状況になってる今年の僕らにとってはね。それが僕の今シーズン初ポイントだったし、チームにとってはすごく大きな追い風になったよ。僕らは確かに改善してる。僕にとってあのポディウムの意味は大きいよ。あなたが言ったように僕のキャリア8回目のポディウムだったし、今はメキシコ人ドライバーとしては最多記録保持者になったから、その意味は大きいよ。もちろんペドロ、ペドロ・ロドリゲスは僕の国ではビッグネームだし、僕のキャリアにとって大きなご褒美だね。

Q.あなたの国にとっても大きなニュースでしたか?
ペレス:もちろんだよ(笑)。

Q.フェルナンド、先週の話からはじめましょう。スパでのFIA WEC優勝おめでとうございます。ポディウムの一番上の段にふたたび上がったときの気分はいかがでしたか?
フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):そうだね、間違いなくいい気分だったよ。しばらくポディウムには上がってなかったし、準備もしっかりできてWECのプログラムに素早く備えられて、テストもたくさんできたしシミュレーターでも長く過ごせたし、バクーに向かうときでさえ過去数年のオンボードの動画を見たり色々準備できて学び続けてた。チームにとっても1-2っていうこの結果はよかったし、僕にとってもチームにとってもしばらくポディウムとは無縁だったから、チーム全体にとってすごくいい時間だったよ。

Q.今回はF1の時間です。マクラーレンの改善状況について話していただけますか? 週末のアップグレードはどれほど重要なものでしょうか?
アロンソ:そうだね、僕らは遅れをとってると思う。僕らは冬の初めに期待してたポジションにいないのは確かだよ。ただ、同時にポジティブなシーズンのスタートができたとも思う。4戦とも2台揃って完走できたチームは僕らだけだしね。僕らは毎戦でポイントをゲットしてるし、それでコンストラクターズ・ランキングで4位に着けてる。

Q.フェルナンド、WECのマシンではF1のマシンと比べてどうですか? WECのマシンに乗ったことでF1のマシンにまた合わせるために時間がかかるかもしれないという懸念はありましたか?
アロンソ:(慣れ親しんだ)F1のマシンからWECのマシンに乗り換えたときはちょっと苦戦したね。ドライビング・スタイルがまったく違うから。ここでは準備は必要ないよ。不安はまったくないよ。僕のドライビング・スタイルはF1に合わせてあるから、ここでマシンに乗るのに何の問題もないと思うよ。僕はF1のマシンの方が限界まで攻められると思う。毎ラップで限界の走りをする必要があるし、ラップを通してずっとそうしてないといけない。それがF1のスタイルだよ。WECはその点、すべてにおいてかなり柔軟性が高いね。(レース中)6時間ずっと同じラップを走り続ける必要がないしね。トラフィックがでてきるのも違った場所だし、コンディションも違うしたタイヤの保ちも違う。ドライビングに関してはそういう柔軟なところがあるから、僕にとってはすごくよかったよ。

Q.ブレンドン、昨年末のあなたはフェルナンドと同じように、F1とWECに参戦していました。2つを比較してみるとどうですか?
ハートレイ:そうだね、耐久レースは不確定要素がかなりあるんだ。フェルナンドが話したようにトラフィックとかね。(WECからF1に参戦した)去年の僕にとってはまったく反対だったよ。僕はミシュラン・タイヤを履いた四輪駆動のWECのマシンがすごく快適だったし、(レッドブル育成ドライバーとしてマシンを走らせていたものの)F1に戻って来たときはだいぶ混乱したよ。だから今年はF1だけに絞って、ル・マンやWECを掛け持ちをやめたんだ。どっちも同じように複雑だけど、方向性は違ってる。ドライビング・スタイルは確かに違うよ。フェルナンドと唯一意見が違うのは、僕がWECで走ってるときはどのラップも等しく限界で走るってことだね。ただ、彼が言ったように、F1にはない不確定要素があるからね。違ってはいるけど、似てる部分もたくさんあるよ。

Q.フェルナンド、WECの(ファンにとって)開放的なパドックはどうでしたか? F1でも採用されるとしたらどう思いますか?
アロンソ:僕はパドックパスにもう少しコントロールされてるF1のスタイルの方がいいかな。WECでは、特に日曜日や土曜日でもパドックに自由に出入りできちゃうから、ちょっとやり過ぎなんじゃないかなと思うし、何度かストレスを感じることもあったんだ。ここでは完全にコントロールされてるし、もしこっちのパドックも出入り自由になっちゃったら僕らは自由に出歩けないし、余計にモーターホームとかに引っ込んじゃうと思う。(パドックがファンで溢れかえると)普段通りにできないからね。そうなったら僕らの望むような方向にはいかないと思う。僕らとしてはファンのためにパドックを開放したいし、そうすれば彼らはドライバーに合ったりもう少し交流できるだろうし、違った反応もあるかもしれない。だからそれ自体はいいことだし、どのカテゴリーでもそれぞれのスタイルを持ってるし、それはそれぞれですごく上手く行ってると思うよ。

Q.ブレンドン、ここまでいくつかパワー感度の傾向が強いトラックがありました。ここまでホンダ・エンジンはどうでしょうか? また、彼らは近い将来、トップチームに供給する可能性はありそうですか?
※パワー感度(パワー・センシティビティ/パワー・エフェクト)
1ラップ中にパワーユニットの性能にどれだけ依存するかの割合で、モンツァやスパといった感度が大きいサーキットではエンジンの高いパフォーマンスが求められる。
ハートレイ:そうだね。今後ほかのチームに供給するかどうかについてほ僕はコメントする立場にないと思うけど、でもそうだね、中国とバクーのあとは何度も聞かれたよ。僕らはぺース不足だったし、ホンダに対していろんな質問が向けられてた。ただ、パワー感度が高いと言えるバーレーンで僕らはすごく速かった。ホンダはすごくハードに取り組んでくれてるし、シーズン中にアップデートがあるのもわかってる。

Q.フェルナンド、すでにシミュレーターで新しいアップデートを試されたと思いますが、それらの導入で今週末はどのようなことに期待していますか?
アロンソ:速いマシン(笑)。

Q.もう少し詳細を聞かせてください(笑)
アロンソ:そうなって欲しい(笑)。 

明日どうなるか見てみましょう(笑)

Q.カルロス、フェルナンド・アロンソと一緒にポディウムに立てるなら、それはあなたにとってどんな意味がありますか?
カルロス・サインツ(以下、サインツ):そうなったら最高だね。これまでも何度もそれについて話してきたと思うけど、夢だね。それがホームGPならもっといいし、実現するならどこでも構わないよ。僕の夢のひとつだし、そのために僕は闘ってる。それにできるだけ長く彼の前にいられたらいいね(笑)。マジメな話、 そうなったら最高だよ(笑)。

Q.フェルナンドとカルロス、スペインは誰が勝つでしょうか? フェルナン、それともとカルロスですか? フェルナンド、お二人のうちチャンピオンシップを勝つのはどちらでしょう? 前でフィニッシュするのはどちらだと思いますか?
アロンソ:予想するのは難しいね。それは僕らのお互いのチーム次第かな。もし僕が自分のお金で賭けるなら、僕はマクラーレンと僕自身に賭けるよ(笑)。

サインツ:僕は……

アロンソ:今何ポイント?

サインツ:いくつだったかな?

アロンソ:今僕らのポイントがいくつか誰かわかる?

フェルナンドは28ポイントです。

アロンソ:キミ(サインツ)の方は?

サインツ:たぶん13ぐらいだったと思う。あー、何とかしないと!

アロンソ:(僕に賭けてくれという仕草をしながら)今のうちにもっと賭けて。

サインツ:でもルノーは去年いちばん改善が進んだチームだからね。だから気を付けてもらいたいね。

アロンソ:(親指を立てて見せる)

サインツ:今年もそうなると信じてるし、僕自身も成長したいね。

【翻訳:STINGER】
Photo by Red Bull Toro Rosso HONDA、McLaren、Renault Sport Formula One Team

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