1990年以来のF1開催のポールリカール②1990年フランスGP
名レースのひとつとして、1990年のフランスGPは記憶されている。ポールリカールで最後にフランスGPが行なわれたレースだ。
主役は、ナイジェル・マンセルとのコンビでフェラーリ641をドライブしたアラン・プロスト、そして、アドリアン・ニューウェイのF1での出世作となったレイトンCG901駆る、現在モンツァの支配人を務めるイーヴァン・カペリ。レイトンハウスは、日本期待のチームだった。
ポールリカールの特徴は、路面の良さ。新進気鋭のニューウェイがデザインしたレイトンハウスは、先進的だが神経質で、カペリと、チームメイトのマウリシオ・グージェルミンを苦労させていた。だが、路面がフラットなポールリカールで本領を発揮、一気にトップ争いに加わった。
レースは、ポールポジションのマンセル(フェラーリ)を、2番グリッドからスタートしたゲルハルト・ベルガー(マクラーレン・ホンダ)がパスしてトップでレースを始め、その後、セナ(マクラーレン・ホンダ)、マンセル(フェラーリ)、パトレーゼ(ウィリアムズ・ルノー)、カペリ(レイトンハウス・ジャッド)と目まぐるしくトップが交代する白熱戦になった。そして残り周のところで、プロストがカペリを交わして優勝。日本のファンにとっては忘れられない1戦になった。
[STINGER]山口正己
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